午後8時23分、聖地シャーロットの1.5マイルオーバルを20周、20周、20周、10周の合計70周して競われるオールスターレースがスタート。通常のレースとは異なり、最終第4ステージは、1-3ステージの勝者と、各ステージの平均フィニッシュ順位の上位合計10名のみが出走できる。
また、このレースでは各ドライバー1セットのみよりソフトでグリップの高い「オプション」タイヤを選択できるため、戦略も重要となった。
前日に行われた予選で最前列2番手グリッドを獲得したカイル・ブッシュがステージ1の序盤から首位争いを展開。首位には届かなかったものの2位でステージ1を終えた。ケンゼスが6位、ハムリンが8位。
タイヤトラブルで順位を落としたトゥルーエクス・Jr.は、ハムリンと共にステージ2でオプションタイヤを使用しポジションアップを狙った。一方、ケンゼスはピット時にオイル漏れのトラブルに見舞われ、レースを終えることとなってしまった。
ステージ2はカイル・ブッシュ3位、ハムリンが6位。
ステージ3,再スタート直後から4ワイドでの激しい上位争いのなかで、カイル・ブッシュは一旦中団グループにポジションを落としたが、追い上げ6位、ハムリンが10位でフィニッシュ。
この結果、3ステージの平均フィニッシュ順位で、カイル・ブッシュは3位、ハムリンは7位でステージ4へ進出。スアレツとトゥルーエクス・Jr.は惜しくもここで敗退となった。
ステージ4は、1台がピットに入らない作戦を採り、カイル・ブッシュは3番手から再スタート。
得意の再スタートを決めたカイル・ブッシュは、6度のシリーズチャンピオン獲得、そしてオールスター戦も最多の4勝を挙げているジミー・ジョンソン(シボレー)との激しい首位争いを展開。素晴らしい走りでこれを制すと、終盤は後続との差を広げていき、トップチェッカー。自身にとって初となるオールスター戦を制し、100万ドルの賞金を手にした。
また、カイル・ブッシュは前日同じシャーロットで行われたトラック・シリーズ戦も制しており、この週末のシャーロットを完全制圧。NASCAR史上において、初めてオールスター戦の週末両レースを制したドライバーとなった。
来週はシリーズ戦が再開。オールスター戦と同じシャーロットで、第12戦がシリーズ最長の600マイルレースとして行われる。
ドライバー カイル・ブッシュ
「オールスターで勝てたと言うだけではない。これまで私はシャーロットのカップ戦で勝ったことがなかったので、やっとそのゴールを今夜達成できたし、何と言ってもオールスターの勝利と、100万ドルの賞金だ」
「スポンサーカラーについても、新製品による初めてのカラーリングで勝てた。クルーチーフにも本当に感謝している」
「彼とクルーがレースを通してピットで待っているというのは大変な信頼だ。我々は当初最速では無かったが、正しい調整を続けて行って、勝利を得られた。ほっとしていると同時に誇らしく思っているし、興奮している」