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ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2023.11.20 20:58
更新日: 2023.11.20 22:06

WRC現王者ロバンペラがまさかのフル参戦休止「精神的にも体力的にも、非常に過酷な生活が続いていた」

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ラリー/WRC | WRC現王者ロバンペラがまさかのフル参戦休止「精神的にも体力的にも、非常に過酷な生活が続いていた」

 ふたりで計10回。これが何を示すかといえば、WRC世界ラリー選手権におけるドライバーズチャンピオンシップの獲得回数だ。既報のとおりTOYOTA GAZOO Racingは11月20日に、愛知県名古屋市で『2024 WRC・WEC体制発表』を行いこの中で来シーズンのWRCを戦うTOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)のドライバー/コドライバーラインアップを明らかにした

 ヤリ-マティ・ラトバラが率いるチームの顔ぶれは、3年連続でドライバー/コドライバー/マニュファクチャラーズタイトルの“三冠”を達成した2023年のメンバーから変わらず、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組、セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組、そして勝田貴元/アーロン・ジョンストン組となっている。

 しかし、プログラムにおいては驚きの変更が確認された。そのひとつが“現王者”ロバンペラのパートタイム参戦、および通算8度のワールドチャンピオンであるオジエとのトヨタGRヤリス・ラリー1のシェアだ。

 昨年22歳の若さでWRC史上最年少シリーズチャンピオンとなったロバンペラは、ディフェンディングチャンピオンとして迎えた今季は3勝を含む8回のポディウム獲得と、13戦中フィンランドを除く計12戦で総合4位以上でのフィニッシュを達成する安定感を発揮し、タイトル防衛に成功した。このままチームメイトのオジエや、かつてシリーズ9連覇を成し遂げたセバスチャン・ローブのようにいち時代を築くものと思われたが、約2カ月後にモンテカルロで開幕する2024年シーズンは「充電期間」に充てるという。

 経験やスキル向上のためWRCだけでなく、ドリフト競技など他競技に参加することを示唆した若き“フライング・フィン”が、来年どのラリーイベントに参加するのかは明らかにされていない。それは幼少期からラリーカーを走らせてきた23歳のチャンピオンと『トヨタGRヤリス・ラリー1』をシェアするオジエについても同じだ。

2024年シーズンも、TGR-WRTからパートタイムでWRCトップカテゴリーに参戦する“8冠王者”セバスチャン・オジエ(中央)
2024年シーズンも、TGR-WRTからパートタイムでWRCトップカテゴリーに参戦する“8冠王者”セバスチャン・オジエ(中央)

 2022、23年シーズンに続きパートタイム参戦を継続するオジエは、「TGRのスーツを着続けたいという気持ちに疑いの余地はなかった」とチームに残る理由を明かし、「フル参戦ではない参戦の仕方も、僕にとってバランスがよく気に入っている」と続けた。

 引き続きふたりのチャンピオン経験者がチームに在籍し、その両名が1台のクルマをシェアすることについて、チームのボスであるラトバラは「私たちのチームには複数回世界チャンピオンを獲得したドライバーがふたりいることになり、マニュファクチャラータイトル防衛に向けて力強い布陣となっている」とポジティブに捉える。

 また、フィンランドで3位表彰台を獲得し、直近に行われたラリージャパンでは金曜日のアクシデントの影響で表彰台を逃したものの、大会最多10回ものステージウインを飾った勝田が来年、レギュラードライバーとしてフルシーズン参戦することに対しては、「ほぼすべてのラリーで表彰台争いをしてくれるのでは」と期待を寄せている。

 2024年こそ自身初のドライバーチャンピオン獲得を目指し、2年契約を更新して新シーズンに挑むエバンスを含むTGR-WRTドライバーとチームプリンシパルのコメント全文は以下のとおりだ。

ラリージャパン2023明けの11月20日(月)に、愛知県名古屋市で開催された『2024 WRC・WEC体制発表』の様子
ラリージャパン2023明けの11月20日(月)に、愛知県名古屋市で開催された『2024 WRC・WEC体制発表』の様子

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