新たに”Battle of Technologies(バトル・オブ・テクノロジーズ)”のコンセプトを掲げ、電動最高峰クラスのRX1eに加え内燃機関(ICE)モデルの混走を決めたWorldRX世界ラリークロス選手権が、改めて2024年のカレンダーを発表。先の世界モータースポーツ評議会(WMSC)で採択されたスケジュールでは、ハンガリーの世界選手権昇格とオーストラリア大陸への初上陸が明らかとなった。
サステナブル・フューエル採用のICEモデルを再登用することで、参戦台数確保へ門戸を広げる方針を示したFIA国際自動車連盟だが、世界選手権としても初の試みとなる新時代のスケジュールは、現状で週末ダブルヘッダーを基本とした5つの開催地、全10戦による争いが予定される。
例年どおり、シーズンはステップアップにも位置付けられる欧州選手権のユーロRX1や、電動ワンメイクのFIA RX2e選手権のみで幕を明け、6月8日から9日にフランス北部のエッセイにてスタンドアローン戦を実施する。
その後、世界選手権は7月6~7日の週末にスウェーデン伝統のトラックであるホーリエスにて実質的な開幕戦『マジック・ウイークエンド』を開催。2023年のFIAオフロード表彰式で“ベストイベント”に選出された祭典にて、最先端の電気自動車と持続可能な燃料を使用した内燃機関モデルが初めて直接対決のときを迎える。
さらにその3週間後には、過去2シーズンにわたってユーロRX1開幕の地として機能してきたハンガリーの“赤い大釜”ことニーラドが初めて世界選手権カレンダーに昇格し、7月27日と28日にWorldRXの面々が訪れる。
第3戦ベルギーのメテ(8月17~18日)と、同じく第4戦ポルトガルのモンタリグレ(9月7~8日)というおなじみの人気イベントが続いたのち、シリーズはフライアウェイ戦に突入。
昨年11月に華々しい成功を収めた香港市街中心部での初開催イベントに続き、ラリークロスの新たな領域を開拓し続けるべく、11月30日から12月1日にオーストラリア大陸での最終戦を予定する。チャンピオンシップが“ダウンアンダー(南半球のオセアニア地域)”に足を踏み入れるのはこれが初となる。
また現時点ではスケジュールに未記載ながら、秋にアジアでのイベントをカレンダーに追加するための議論も進行中だという。