昨季まではマシンの設計と製造、そして開発も手がけたイギリスの名門プロドライブが前線でのオペレーションも担当していたが、今季からはフランス人エンジニアのステファン・オルレが率いるFORS Performanceが4台のルノーを走らせる。
このオフの期間にGCKアカデミー用のクリオR.S.の開発を担当したマルクランドは「昨年最終3レースでGCKとともに戦った経験から、ゲラン(シシェリ)からマシン開発を託されることになったんだ」と、その経緯を説明した。
「それからFORS Performanceは、彼らが冬の間にGCKクリオを開発するのを手助けする機会を僕に提供してくれたんだ。多くの時間をマシンのコクピットで過ごすことに費やせたし、今季ともに戦うチームと密接に仕事をすることもできたよ」
また、2018年限りでファクトリーサポートを受けていたワークスチームの多くが撤退を発表し、アウディスポーツ、プジョースポール、そして王者フォルクスワーゲン・モータースポーツがシリーズから去ることとなったが、アウディS1EKS RXクワトロを走らせるマティアス・エクストロームのチームEKSは、エントリー名をMONSTER ENERGY RX Cartelとしてアンドレアス・バッケルドとリアム・ドーランの強力なドライバーラインアップを結成。さらに3台目にはハンガリー人のクリスティアン・サボを起用する。
そしてセバスチャン・ローブを擁したチーム・ハンセンも、紆余曲折を経てオーストリアのMJPレーシングとジョイントし、チーム・ハンセンMJPとしてハンセン兄弟によりプジョー208WRXスーパーカーの2台体制での参戦継続にこぎつけた。
イギリス人のオリバー・ベネットも熟成を続けてきたミニ・クーパーSX1 RXスーパーカーでのフル参戦を発表済みで、2018年はWTCR世界ツーリングカー・カップにも参戦した元DTMドイツ・ツーリングカー選手権王者のティモ・シャイダーも、ALL-INKL.COMミュニッヒ・モータースポーツとともにセアト・イビーザRXスーパーカーの2019年仕様でシリーズへのフルコミットを表明している。
2019年のWorldRX世界ラリークロス選手権開幕戦は初開催のアブダビ、F1トラックのヤス・マリーナ・サーキットに新設された全長1.2kmのラリークロス・レイアウトが舞台。広いコース幅を活用したレイアウトは63%がターマック、37%がグラベル路面で構成され、ヘアピンやジャンプセクション、シケインを有するジョーカーラップを含むコースで、4月5~6日に幕を明ける。