カルロス・サインツ3度目の総合優勝で幕を閉じた2020年のダカールラリー。その最終区間となる1月17日金曜の全長20kmステージで、2021年からの創設を目指す『Extreme E(エクストリームE)』シリーズのワンメイク電動SUV”オデッセイ21″が初走行。その栄えある競技デビューをケン・ブロックが担当し、電動車両の走行経験から「新たなスタイルを見い出した」と語った。
ABBフォーミュラE選手権の創設者兼CEOでもあるアレハンドロ・アガグが提唱し、世界のあらゆる遠隔地で過酷な地球環境を相手に競技を繰り広げる電動SUVによる新シリーズ、『Extreme E(エクストリームE)』。その2021年シリーズラウンチに先立ち、初年度に採用されるワンメイク車両のオデッセイ21が、初の中東サウジアラビア開催となったダカールラリーに招待され、一足先に本格競技デビューを果たすこととなった。
そのステアリングを託されたのは、WRC世界ラリー選手権への参戦経験も持つYouTube界のスター、ジムカーナ・シリーズでもおなじみのケン・ブロックで、2020年ダカールラリー最終ステージのうち”Qiddyah Grand Prix(キディヤ・グランプリ)と名付けられた全長20kmのスペシャルステージ区間で、初めての電動オフロードマシンをドライブした。
ブロックは最終ステージ前日の木曜に現地入りし、簡単なガイダンスとほんのわずかな走行時間のみで、アラビア砂漠に広がる砂地と岩の世界へと飛び出していった。
「これが私にとって初めての電動車両になる。そしてサウジアラビアに来るのも、ダカールラリーに挑戦するのも初の経験だ。本当に初めてだらけの1日になったが、今日を通じてある程度のことがわかったよ」と、ステージを終えたブロックは興奮冷めやらぬ様子で振り返った。