更新日: 2022.08.23 10:24
【動画】モリゾウこと豊田章男TGRオーナー、水素エンジンGRヤリスで元WRC王者カンクネンとデモラン
8月20日、ベルギー西部のイープルで開催されているWRC世界ラリー選手権第9戦『イープル・ラリー・ベルギー』に、“モリゾウ”こと豊田章男TOYOTA GAZOO Racingチームオーナーが登場。水素エンジンを搭載したトヨタGRヤリスH2コンセプトのステアリングを握り、ターマック(舗装路)ステージを走行した。
前日に予告されていたとおり、WRCを戦うトヨタチームの総大将が今季第9戦ベルギーの現場に姿を現した。
その目的は、TOYOTA GAZOO Racingのカーボンニュートラルへの取り組みを伝えるべく計画された、『トヨタGRヤリスH2』コンセプトカーでのデモンストレーション走行だ。なお、既報のとおりこの車両は19日(土)に元WRC4冠王者ユハ・カンクネンがドライブしている。
スーパー耐久シリーズでも水素エンジンを搭載するORC ROOKIE GR Corolla H2 conceptのステアリングを握っている豊田氏。20日(日)にイープルを訪れた同氏は、SS11の開始直前に“モリゾウ”として、水素を燃料に用いて走行する実験的コンセプトカーに乗り込むと、コドライバーシートにかつてTTE(トヨタ・チーム・ヨーロッパ)で活躍したカンクネンを迎え、実際にラリーカーが競技に使用するスペシャルステージ(SS)を駆け抜けた。
「今回、カンクネンさんの好意で運転させていただくことができ、感謝しています」と豊田氏。
「私の運転に合わせて案内してくれたので、気持ちよく走行できました。路面が刻々と変わり、滑るうえに狭いので難しい道でした。ジャパンラリーの道に似ていて、観戦していただけるお客様への対応に向けても良い経験になったと思います。会場にはミライによる電源供給のデモもあり、水素エンジンの走行と合わせて、CN(カーボンニュートラル)の達成に向けた選択肢のひとつとして水素の可能性を欧州でも見ていただけたと思っています」
19日にGRヤリスH2コンセプトをドライブし、20日は豊田氏のコドライバーを務めたカンクネンは、「アキオの運転はすばらしかった。水素エンジンも非常にトルクがあり、ガソリンエンジン車と変わらない。CO2も出さないということで、モータースポーツはもちろん、一般車の世界でもカーボンニュートラルに向けた選択肢のひとつになると思う」と語った。