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ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2023.08.09 06:45
更新日: 2023.08.09 09:09

待望の今季初表彰台。「自信を失いかけた」勝田貴元が短期間で飛躍を実現させた理由/WRCフィンランド

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ラリー/WRC | 待望の今季初表彰台。「自信を失いかけた」勝田貴元が短期間で飛躍を実現させた理由/WRCフィンランド

 ラリー・エストニアとラリー・フィンランドは路面のキャラクターに違いがあるなど似て非なるイベントだがこれらのハイスピード・ラリーでは、コーナーでのほんのわずかなタイムロスが直後のストレートでの立ち上がり速度に直結し、それが積み重なってタイム差が生じる、と勝田は説明した。彼によれば、たとえ2台のクルマが同じようにアクセル全開であったとしても、少しリヤが流れてカウンターをわずかに当てただけで、コーナーの立ち上がりから次のコーナーまでに約コンマ7秒のタイム差が生まれるという。

 エンジニアからもたらされたデータでそのようなセクションが多々あることを確認し、自らのドライビングに関する意識のズレや、これまで以上にスムーズに立ち上がることの重要性に気がついたトヨタのドライバーは、自信を失いかけていたなかで「気持ち的にも楽になった」と述べた。

「本当に小さな積み重ねで、コンマ1秒や2秒という積み重ね(の改善)が今回活きたと思います」

「本当に自信を失いかけてたところから、フィードバック調査で(タイムを失っている部分を)見せてもらったことによって、やっていたことが全部間違っていたわけじゃない、ではないですけど(遅れの原因は)本当に小さなことの積み重ねだったんだなって。それに気がつけただけで気持ち的にもすごく楽になり、自分のやっていたことにも自信を持てるようになりました」

「実際、小さな調整だけでうまく合わせることができたので、そこがまずひとつのステップとして、すごく大きな改善に役立ったと思っています。エンジニアのみんなには感謝しています」

■理解が深まったプレイベントテストでの同乗

 勝田は前戦のラリー・エストニアから飛躍したもうひとつの理由に、TGR-WRTのチームメイトで良き友人でもあるカッレ・ロバンペラのプレイベントテストで、“現チャンピオン”が駆るトヨタGRヤリス・ラリー1に同乗したことを挙げている。

 彼は自身のドライビングにおいて、いまの時点で足りてない部分を補う目的で「テストで横に乗せてほしい」とシリーズ史上最年少王者に相談。するとロバンペラはこれを快諾したという。

 実際のテスト走行では、ロバンペラにアドバイスを受けながら彼のドライビングを五感で感じ、アプローチの違いやわだちでの走らせ方など、さまざまな発見やヒントを得ることができたと語った勝田。彼はまた、それらが本番でのプッシュにも活きたと続けた。

「(ロバンペラ選手の)横に乗ったことによって、彼が言ってることがより明確に理解できるようになりました」

「また、とくに2ループ目の走行時に(テストで)彼がやっていたことを自信を持ってトライしていけるようにもなりましたし、(ステージで)プッシュすることができましたのでそれがふたつめの要因だったかな、と思っています」

豊田章男TGR-WRT会長(今戦はチーム代表代行を兼務)とともに表彰台に立った勝田貴元  2023年WRC第9戦ラリー・フィンランド
豊田章男TGR-WRT会長(今戦はチーム代表代行を兼務)とともに表彰台に立った勝田貴元  2023年WRC第9戦ラリー・フィンランド


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