ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2023.08.10 11:10
更新日: 2023.08.10 11:20

【動画】王者と優勝経験者が揃ってリタイア。明暗分かれた“フライング・フィン”たちの母国凱旋ラリー


 8月3日~6日にかけてフィンランドで開催され、TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)のエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が優勝を飾ったWRC世界ラリー選手権第9戦『ラリー・フィンランド』。エバンスが自身にとって第4戦クロアチアに続く今季2度目の勝利を挙げ、同じくGRヤリス・ラリー1を駆る勝田貴元も3位表彰台を獲得した本大会を振り返る動画“Top 5 Moments”が、WRC公式YouTubeチャンネル(https://www.youtube.com/@wrc)で公開されている。

“Top 5 Moments”はWRCが各ラウンドの終了後に投稿している動画で、文字どおり当該のラリーで起きた5つの出来事を紹介する内容となっているものだ。

 今回のフィンランド・ラリーの振り返りとして最初に選ばれたのは、母国凱旋ラリーとなったテーム・スニネン(ヒョンデi20 Nラリー1)がSS20で見せたテールスライドだ。勝田と表彰台争いを繰り広げていた彼は、最終日の同ステージで一段低くなっているコーナーのアウト側に右リヤタイヤを落とし、フォーラムエイトのバナーに車両後部をヒットさせてしまう。それでも、スニネンはスムーズにコースへ復帰し、このステージを3番手タイムでフィニッシュしてみせた。

 続いてのトピックは、地元フィンランド出身のサミ・パヤリ(シュコダ・ファビアRSラリー2)が今大会のWRC2クラスを制したシーン。同じラリー2車両のファビアRSラリー2を駆るオリバー・ソルベルグはパヤリのひとつ前のポジションでフィニッシュしているが、ソルベルグは今大会ではWRC2選手権にノミネートしていなかったため、パヤリがクラス優勝となっている。嬉しい母国ウインだ。

 3番目もフィンランド出身ドライバーから。ヒョンデのエサペッカ・ラッピ(ヒョンデi20 Nラリー1)が、クラッシュによって戦線離脱を余儀なくされた場面が選ばれた。母国凱旋となったラッピだったが、金曜日のSS5でコーナーのアウト側へコースオフを喫し、不運にも立ち木に衝突。再出走は叶わず、ラリー序盤でのリタイアとなってしまった。

 続く4番目のシーンはエバンスの優勝だ。イギリスはウェールズ出身のエバンスは、最終のパワーステージとなったSS22をトップタイムで駆け抜け、自身にとって今季2度目となる優勝を決め、選手権ポイントにパワーステージのボーナスポイントを加えた“フルポイント(30点)”の獲得に成功している。

 そんなエバンスの優勝を抑えてもっとも大きなトピックとして最後に選ばれたのは、ドライバー選手権のリーダーであり地元フィンランドが誇るWRC最年少チャンピオンのカッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)が、アクシデントによってリタイアを喫したシーンだ。SS8で側溝に隠れていた障害物にヒットしたロバンペラのマシンは縦方向にロールする大きなクラッシュに見舞われ、シャシーにまでダメージが及んだことでリタイアを余儀なくされた。

■Top 5 Moments | WRC Secto Rally Finland 2023

https://youtu.be/Mcpjn5VXCGE


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