サンエナジー1・レーシングチームのオーナー兼ドライバーのケニー・ハブルは、先週末に行われたIGTCインターコンチネンタルGTチャレンジの2024年開幕戦『レプコ・バサースト12時間』のスポーティングレギュレーションが改訂されたことにより「すべての戦略が台無しになった」と述べ、レース勝者のマット・キャンベル(マンタイEMA)や、サンエナジー1に次ぐ3位でフィニッシュしたケルビン・ファン・デル・リンデ(ウォッシュ・イット・チームMPC)とともにその変更点について不満も漏らした。
2024年から施行されたバサースト12時間の新しい競技規則は、より制約の多いものへと改定された。フルサービスピットストップ時には最低85秒の静止時間が義務づけられ、1度の給油(1スティント)で走れるラップが最大32周までという制約が加わったのだ。
セーフティカー(SC)が11回も出動する展開となったこのレースだが、1スティント最大32周という制約があるため、どのチームも省燃費走行などのピット戦略を講じることがほぼできない状況だった。
■チャレンジがあってこそのバサースト12時間
22号車アウディR8 LMS GT3エボIIをドライブし、メルボルン・パフォーマンス・センター(MPC)チームとともに3位表彰台を獲得したファン・デル・リンデは、終盤はただ「電車に乗って待っている」ような気分だったと認めた。
「ドライバーの立場から言わせてもらえば、正直なところ、今年のルールはエンターテインメント性という点で、かなり期待外れだったと思う」と南アフリカ人ドライバーは語った。
「バサースト(12時間レース)はいつも楽しみにしているレースで、ちょっとした戦略や燃料セーブがあり、チームやドライバーに既成概念にとらわれないチャレンジをさせてくれた」
「ところが今回は、レース中、僕たちはただ電車に乗って待っているだけのように感じることもあった」
「基本的にはダッシュボードを眺めてピットストップまでの時間を数えているだけで、とてもフラストレーションを感じさせられる場面もあったよ」
「来年はもっと改善して、観衆にさらに良いエンターテイメントを提供できることを願っている。それが僕たちが取り組まなければならないことだと思う」