24Hシリーズ・バイ・ハンコック第1戦2018年ドバイ24時間レースは1月12〜13日、アラブ首長国連邦のドバイ・オートドロームで決勝レースが行われ、ブラックファルコンの2号車メルセデスAMG GT3(アブドゥラジル・アル・ファイサル/フバート・ハウプト/イェルマー・ブールマン/ガブリエレ・ピアナ)が優勝を飾った。日本勢では、D’station Racingの20号車ポルシェ911 GT3 R(星野敏/荒聖治/藤井誠暢/近藤翼)がA6-PROクラス6位/総合13位でフィニッシュした。
年明けの耐久レースの幕開けのイベントと言えるドバイ24時間。2006年に初めてレースが開催され、今年で12回目の開催となる。年々レベルが上がっているこのレースだが、温暖なドバイでオフシーズンのレースを戦おうと、今年もヨーロッパのチームを中心に、GTカー、ツーリングカーの両クラスに90台ものエントリーを集めた。
1月10日からプライベートテストが行われたこのレースは、11日に予選が行われ、ミルコ・ボルトロッティがアタックしたGRTグレッサー・レーシングチームの964号車ランボルギーニ・ウラカンGT3がポールポジションを獲得。強豪ブラックファルコンの3号車メルセデスAMG GT3が2番手、同じくブラックファルコンの2号車メルセデスが3番手につけた。
ドバイらしい汗ばむ陽気のなか、1月12日午後2時にスタートした決勝レースでは、序盤ポールシッターの964号車ランボルギーニが遅れる。クラッシュ等もあり、コード60(安全のため全車が時速60kmで走行するフルコースイエローに近い状態)が多く出されるなか、ブラックファルコンの3号車メルセデスがリードを奪い、さらにヘルベルス・モータースポーツの911号車が首位に浮上。これに2号車、3号車のメルセデス、マンタイ・レーシングの12号車ポルシェ、WRTがオペレートするMS7・バイ・WRTの777号車アウディR8 LMSが続く展開となっていった。
ただ、夜間にヘルベルス・モータースポーツの911号車ポルシェにはトラブルが起きポジションダウン。マンタイ、そしてブラックファルコン勢、GRTグレッサー、WRTらヨーロッパの強豪が争う展開へと変化した。しかし、チェッカーが近づくにつれてドラマも。午前9時56分、トップを走っていたブラックファルコンの3号車メルセデスが、同じメルセデスで15番手を走っていたホファー・レーシングの1号車とクラッシュ。ドライブしていたルカ・ストルツはマシンを降りてしまう波乱が起きた。また、チェッカー間際の残り15分で、777号車アウディがトラブルのためストップを喫した。
最終的に長い戦いを制し、トップでチェッカーを受けたのは、ブラックファルコンの2号車メルセデス。2位にはマンタイ・レーシングが走らせた12号車ポルシェ911 GT3 R(オット・クロース/ラース・カーン/マシュー・ジャミネット/スヴェン・ミューラー)が入り、3位はGRTグレッサーの964号車ランボルギーニ(マーク・イナイシェン/ロルフ・イナイシェン/クリスチャン・エンゲルハルト/ミルコ・ボルトロッティ)となった。