なお、ル・マン24時間でのFCYはそれ以外のレースとは異なり、基本的にはピットインが禁じられる。唯一許されているのはガス欠を回避することを目的とした5秒間の緊急給油のみとなっており、当該車両はレース再開後に通常の給油作業のためにふたたびピットに戻る必要がある。
「重大かつ複雑な状況ではSCの出動が必要となる」とボーメニル。
「この場合は(従来と同様に)3台のSCを使用した先導が比較的長い時間に渡って続けられる。レースにも影響するだろう」
「(SCを入れるほどでもない場合に出される)FCYではこれらの複雑な手順を簡略化し、可能な限り迅速に状況を解決してレースを再開させることが可能になるはずだ」
ACOはまた、SCラン中におけるピットアウト時の手順を変更し、レースが再開されたときにピットインしたクルマが直前まで属していたグループに留まれるようにしている。
「昨年、GTEプロクラスで起きたことは、レースの結果に決定的な影響を与えることになった」とボーメニルは言う。
「(昨年までは)ピット出口で次のSCの隊列を待つしかなかった」
「チームとの協議の末にこの手順は見直された。SCランの間にピット作業を行ったクルマは、次のSCの通過をピットレーン出口で待つことなくコースに戻れるように変更したんだ」
「これらのマシンがトラックに戻ればSCルールは通常と同じように運用され、SCの後ろには隊列とピットアウトしたマシンが並ぶことになる」
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