水曜から走行開始となった今回、前週に行なわれたフォーミュラE香港からの転戦組にとっては過酷なスケジュールとなったようです。香港で物議を醸したサム・バード選手もグリッド上では暑そうにしていました。
そう、とにかく蒸し暑かったセブリングのグリッドウォーク。メカニックのみなさんは長い戦いに備え、わずかな日陰を探し求め、つかの間の涼をとっておりました。
日本になじみの深いドライバーもちらほら。LMP2クラスに参戦するロイック・デュバル選手のもとに、IMSAウェザーテックスポーツカー選手権でマツダDPiに乗るオリバー・ジャービス選手が激励に。元アウディのチームメイトでもあります。
ジャービス選手はその後もあちこちで「ご挨拶」。WECのテレビ中継でもおなじみのピットレポーター、ルイーズさんともハグを交わします。ジャービス選手も長いことWECに参戦していましたし、こんなシーンから耐久レースの世界に“ファミリー感”を強く感じてしまうのは私だけでしょうか。
決勝レースの結果は、みなさんもご存知のとおり。最後は土砂降りとなったレースのフィニッシュは現地時間24時で、記者会見が終わる頃には時計の針は深夜1時を指していました。
プレスルームを後にしようとしたところ、記者会見場の片隅にこんなものがポツンと置き去りに……。トヨタ広報チームのみなさんはプレスリリース作成の真っ只中でお忙しかったようですが、その後無事にトロフィーが回収されたことを祈ります。
明けて土曜日は12時間レースの決勝でしたが、WECのパドックは撤収モード全開。マシンや機材は5月のスパ戦に向けて、ヨーロッパへと送られることになります。
激戦から一夜明けたトヨタTS050ハイブリッドもこんな格好。ミラーが外され、ルーフ上のエアインテークも塞がれ、パッキングを待っています。トヨタはこのあと、4月上旬にフランスのポールリカールで、2019年のル・マン24時間に向けた耐久テストを実施するようです。
こちらも激戦の跡を物語る窒素ボンベの“群れ”。初回にご紹介したミシュランのタイヤサービスもさることながら、こちらの物量もハンパありません。これだけ集まると、その色とも相まって爆弾のように見えてきてしまい、少々近寄りがたかったです。
さて、本当に長かったセブリングウイークもようやく終了。WECの2019/2020年シーズンのカレンダーにもセブリングの文字がありますが、来年もこんなビッグイベントとなるのでしょうか。なにはともあれ、最後はアメリカンガールの素敵な笑顔でお別れとしましょう! それでは、またどこかで。