7月28日から31日にかけて、スパ・フランコルシャン・サーキットで開催されている第74回『トタルエナジーズ・スパ24時間』。今大会にまつわる各種情報を、予選が行われた木曜のパドックからお届けする。
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直前のレースルール変更に伴い、セーフティカー導入時のフルコースイエロー(FCY)が廃止された。FCYはアクシデントが発生した際に、すべてのクルマが80km/h以下に減速することを要求するもの。
これまではSC導入までのクッション期間としても用いられてきたが、今後はレースコントロールが短時間の介入をする場合にのみ使用される。一部のチームはこの新しい措置について水曜日に知らされることになり、不満を感じているところもあるようだ。
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レース中の標準的なピットストップにおける最低給油時間は41秒に設定されている。一方、ショート・ピットストップ、いわゆる“スプラッシュ”での最大給油時間は6秒だ。
■罰金、グリッド降格ペナルティなど
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スカイ・テンペスタ・レーシングの93号車メルセデスAMG GT3は、フリープラクティス中の違反により5グリッド降格ペナルティを受け、決勝レースを総合50番手からスタートすることになった。スチュワードの報告によると、93号車のドライバーであるクリス・フロガットは、イエローフラッグの下で34号車BMW M4 GT3(ワーケンホルスト・モータースポーツ)をオーバーテイクしたという。
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セッション終了時にフィニッシュラインを2度通過したドライバー2名に500ユーロ(約6万7000円)の罰金が科された。ワーケンホルストのヨルグ・ブリューワーはフリープラクティスでダブルチェッカーを受け、CMRベントレーのステファン・レメレはプレ予選で同様のミスを犯した。
また、ピットレーンの制限速度を13.6km/h超過したバレンティーノ・ロッシ(チームWRT)にも700ユーロ(約9万5000円)の罰金が科せられている。
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3号車メルセデスAMG GT3を走らせるゲットスピードには、プレ予選時にアンセーフリリースを行いサンエナジー1の75号車メルセデスAMG GT3にダメージを与えたとして、1000ユーロ(約13万6000円)の罰金が科された。
■タイヤトラブルを恐れるランボルギーニ陣営
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エミル・フレイ・レーシングのジャック・エイトケンは、スパの“前哨戦”に位置づけられているGTワールドチャレンジ・ヨーロッパ・エンデュランスカップ第4戦ポール・リカール1000kmで、複数のランボルギーニがタイヤトラブルに見舞われた出来事から、チームが同様のトラブルを「少し恐れている」と考えている。
「僕たちはタイヤの処方にいくつか変更を加えた。それはピレリから出された、このレースで走るためのパラメーターだ」とエイトケン。「これらが問題を回避するのに充分役立つことを願っている」
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チーム代表のマルセル・ライパートによると、ライパート・モータースポーツの27号車ランボルギーニ・ウラカンGT3エボが予選中にライディオンで起こした事故は、タイヤトラブルに起因するものだったという。シルバーカップチームのクルマは、予選後のナイトプラクティスでトラックに復帰した。