「フォーミュラEに専念することを決めたのは、まだWECをやっていて、ちょうどそれを終える頃だったと思う」と彼は振り返った。
「その段階で(フォーミュラEで)戦っていくためにどれだけエネルギーが必要なのかが分かったから、(WECでの活動を)続けないことに決めた。(当時は)素晴らしいプログラムがあったわけではないし、フォーミュラEに完全に集中したほうがいいと思ったんだ」
「(掛け持ちするとなると)たしかに忙しいけれど……現時点ではわからないが、ポルシェドライバーとして、このブランドと一緒に今後のフォーミュラEにどのように関わっていけるのか、さまざまなオプションを検討しているところだ」
ロッテラーがポルシェとともに記録したフル電動フォーミュラシリーズでのベストリザルトは、2019年ディルイーヤE-Prixと2020年ベルリンE-Prix、2021年バレンシアE-Prix、2022年メキシコシティE-Prixでの2位表彰台。優勝にはあと一歩のところで届いていない。
そんな彼はいま、アンリ・ペスカローロ、ヤニック・ダルマス、オリビエ・ジャンドビアン、セバスチャン・ブエミと肩を並べることになる自身4度目のル・マンでの成功をキャリアに加えることを切望している。
ポルシェがIMSA GTPクラスの2台を含む計4台でのル・マン参戦を実行する可能性が低いことを考えると、ロッテラーがその野望を叶えるためにはWECに参加するLMDhカーのドライバーになる必要がある。
「ル・マンでもう一度優勝することは、こう言うと失礼だけどフォーミュラEのレースより(優先する度合い)少し大きい」とロッテラーは述べた。
「僕はまだ(フォーミュラEで)1位でゴールしていないが、レースで勝てることは証明した。だが結局のところ、優勝することと、それができることを証明することには大きな違いがある」
「(ル・マンで)1回勝つのは大変なことだと思うが、(そう考えると)4回優勝するなんて確かに魔法のようなことだよね」