今週末のポイント、最後の3つめの要素は、今回の第4戦もてぎからチームルマンに驚きのビッグネームが加入したことだ。その名はスティーブ・クラーク。ご存知の方は多くはないとは思うが、F1ではマクラーレンやメルセデスAMG、そしてフェラーリなどでシニア・エンジニア、チーフ・エンジニアなどを務めた人物。言うなれば世界トップクラスのスゴ腕エンジニアが今回から大嶋和也の担当エンジニアとして、スーパーフォーミュラに参戦することになったのだ。
昨年のストフェル・バンドーンや今季のピエール・ガスリー、そしてアンドレ・ロッテラーなどなど、ドライバーラインアップは世界のトップクラスに肩を並べつつあるスーパーフォーミュラだが、エンジニアレベルでも世界のトップカテゴリー級になりつつある。スティーブ・クラークと同時期にフェラーリでF1を戦ったP.MU / CERUMO · INGINGの浜島裕英監督もすでに挨拶済みとのことで、「物事を広く見て考えられるエンジニア」とライバルとなったエンジニアを高く評価していた。
まだ金曜の走行しか終わっていない段階ではあるが、大嶋和也も「すごく経験が豊富なエンジニアで、前回の富士から見ていたり、ファクトリーでの7ポストリグのテストにも参加して、ある程度、クルマのセットアップのイメージを固めていたみたいで、やりたいことやアイデアが豊富。進め方もわかりやすいですし、今までのやり方とは違いますね。レースウイークの中でもどうやって戦っていくか細かく計画を立てています」と、すでにその実力を認めている様子。
チームとしては大嶋和也とエンジニアが英語でコミュニケーションを進める分、セッション中のメカニックたちの対応の面などでまだまだ課題があるようだが、スティーブ・クラークの存在が今後のチームルマン、そして世界規模への発展を目指すスーパーフォーミュラにとって、重要な存在になっていきそうな気配を感じる。この第4戦もてぎだけでなく、今後も注目していきたい存在だ。