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投稿日: 2015.05.25 14:54
更新日: 2016.09.14 14:58

P.MU/cerumo・INGING、SF第2戦でシリーズ初優勝

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スーパーフォーミュラ | P.MU/cerumo・INGING、SF第2戦でシリーズ初優勝

 決勝レースが始まるまでに残されている走行時間は、あとはスタート進行時のウォームアップ走行8分間のみ。ここでも最後までマシンのバランスを確かめるために様々なトライを行ったチームは、スターティンググリッド上でもマシンの最終調整を行った。最後の最後まで、勝利のためにマシンセッティングを突き詰めていくチームに、石浦も頭の中の不安をはねのけスタートに集中する。

 フォーメーションラップをすませ、午後3時4分にレースがスタート。68周にわたる長い戦いが始まった。スタートに定評のある石浦は、ポールポジションから好スタートを決めて1コーナーをトップで侵入。オープニングラップを終えた時点ですでに2番手のジョアオ・パオロ・デ・オリベイラに1.4秒の差をつけていた。1分17秒~18秒前半のラップタイムで走行する石浦は、20周目までにオリベイラとの差を3秒にまで広げると、その後も快調に周回を重ねていく。オリベイラがペースを上げてきたことでレース折り返しの34周辺りには1.5秒差まで迫られるが、石浦の安定した走りに変わりはなく、再び2秒以上の差を広げると38周を終えたタイミングでピットへと戻ってきた。ここで給油と4本のタイヤ交換をすませコースに復帰すると、後方に迫ってきたのは石浦より前のピットインでオリベイラをかわした小林可夢偉。レースの後半は、石浦と小林の手に汗握る攻防戦が続くことになった。

 全車がルーティンのピット作業を終えると、石浦は再びトップに立ち、背後に小林がぴたりとつける形でレースが進んでいく。ラップタイムはわずかに石浦の方が勝っているが、時折小林がぐっと差を縮めてくる、といった状態が続く中、勝負どころと読んだ小林が47 周目にオーバーテイクシステムを使って石浦に接近。ヘアピンコーナーでオーバーテイクを仕掛けるが、このコースを熟知する石浦は巧みなブロックでかわすと、翌周には逆にオーバーテイクシステムを小林の追撃を回避する。ここから先、チェッカーまでの20周はまさにドライバー勝負。小林が差を詰めれば次のコーナーで石浦が差を戻す、一進一退の攻防が続いた。ファイナルラップに入る時点で、両者の差は1.2秒。ここで小林が最後のオーバーテイクシステムを使いラストチャンスを狙ったが、こちらも最後に1つ残していたシステムを使い猛攻をブロック。最終コーナーをトップで立ち上がると、悲願のトップチェッカーを受けることとなった。


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