その間、37周目には4番手を走行中のKEIHINにドライブスルーペナルティの裁定が下される。へアピンでKEIHINはWAKO’Sを追突したのがペナルティの原因のようだ。38周目にはペナルティを消化するも、KEIHINはトップ争いから脱落してしまう。
38周目、トップのARTA野尻とRAYBRIG山本のギャップはついに0.1秒に。GT300の混走が絡むも、ARTA野尻は必死にポジションをキープ。42周目には7番手au がCRAFTSPORTSをオーバーテイクしてポジションアップ。
1秒差内のトップのARTA野尻とRAYBRIG山本の戦いは残り10周を切っても続く。しかし、残り5週となったところでARTA野尻がスパートしたか、山本のペースが上がらず、2台の差は2.3秒、そして残り4周で3.7秒に広がり、この時点で優勝争いはジ・エンド。
ARTAと野尻は昨年第5戦の富士スピードウェイ以来となるトップチェッカーを受け、伊沢拓也にとっては2015年の第6戦SUGO以来となる3年ぶりの優勝を飾った。
その後方、ファイナルラップでは5番手のau 関口雄飛が4番手カルソニック佐々木大樹に襲いかかり、シケインのインで接触しながら飛び込むも、関口はシケインをオーバーランして順位は変わらず。
3番手はKeePer、4番手はカルソニック、5番手からau、MOTUL GT-R、CRAFTSPORTS、ZENTのトップ8となった。
SC導入があり、3番手以下とのギャップは約9秒となったが、ARTAとRAYBRIGの2台はまさに別次元の速さを見せ、見た目のギャップ以上に、ホンダのホームコースである鈴鹿サーキットでNSX-GTの強さを見せつける結果となった。
チェッカー後、公式映像のインタビューに応えた野尻は「山本選手はいつも力強いレースをするので、『いつ来るんだ、いつ来るんだ』と怖かった、なんとか勝てました」とレースの緊張感がまだまだ続いているような震えた声で喜びを語り、トップ争いの激しさを感じさせた。