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スーパーGT ニュース

投稿日: 2023.06.14 12:12
更新日: 2023.06.14 12:15

鬼門の鈴鹿で大躍進。「予想外の驚き」au TOM’S GR Supraがランク首位でシリーズの主役に

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スーパーGT | 鬼門の鈴鹿で大躍進。「予想外の驚き」au TOM’S GR Supraがランク首位でシリーズの主役に

 このタイミングでは19号車の先行を許した36号車だが、スティントの後半ではペース的に上回っているというデータもあり、冷静にコース上での逆転を狙った。しかし、ふたつの誤算が生じた。まずは36号車が2度目のピットストップを終え、タイヤが温まり始めてからの“一番美味しい”数周で、GT300クラスの集団に遭遇してしまったことだ。

 50周を過ぎたタイミングで19号車の阪口が1分51秒台前半を維持しているのに対し、宮田は1分50秒台で周回。当初は最大で8.4秒あった両車のギャップも53周終了時点で4.3秒まで詰まっていた。このままいけば、36号車陣営が目論むコース上での逆転が現実味を帯びてくるはずだったものの、ここから2~3周にわたって宮田のペースが上がらなくなったのだ。

 このときの状況について宮田は「トラフィックに引っかかっていました」と語る。「19号車は(トラフィックの集団を)ホームストレートやバックストレートで全部抜き終わっていたのですけど、僕はちょうど1コーナーからS字まで(集団の)なかにいる状況でした。でも、その集団を追い抜いてからは良いペースで追い上げることができましたし、トラフィックのなかにいるときも決して悪いペースではなかったと思うので、パフォーマンスとしては高いところにいたのかなと思います」

 トラフィックは特に大きな影響があったという捉え方はしていない宮田だが、少なからずタイムロスにつながっていたことは確か。36号車はその集団を抜き切ると、19号車に対して1周あたり1秒以上速いペースで追い上げ2秒後方まで迫るも、アクシデントが発生して赤旗中断。そのままレース終了となった。

「正直、追い抜くつもりで追い上げていました。個人的には、あのままレースが続いていれば良いトップ争いができたと思いますし、優勝も狙えたと思っています」と宮田。勝てるだけの手応えがあったレースだけに、悔しさを押し殺そうとしている様子が伺えたが、「こんな上位の結果で終えられるのは万々歳ですし、僕たちは鈴鹿が鬼門だと思っていたので、全体を通して見れば良かったと思います」と、40kgのサクセスウエイトを積みながらも上位で争えたことに手応えを感じている様子だった。

 パートナーの坪井も、レース途中終了の影響で逆転のチャンスが潰えてしまったことは悔しそうだったが「苦手意識がある鈴鹿で優勝争いができたというのは、想像もできなかったことです。次は得意の富士に戻りますが、逆に苦手な鈴鹿でここまで調子が良かったので、次の富士も調子が良いとは限らないですけど(サクセスウエイトが)重くても戦えることは分かりました」と、全体的にはポジティブな一戦だったと捉えている様子だった。

 この2位でランキング首位に立った36号車は、次戦は72kgのサクセスウエイトを積むことになる。さらに燃料リストリクター制限も課されるが、鈴鹿で掴んだ手応えがあれば、中盤戦もコンスタントにポイントを稼いでいく存在になっていきそうだ。

2023スーパーGT第3戦鈴鹿 坪井翔/宮田莉朋(au TOM’S GR Supra)
2023スーパーGT第3戦鈴鹿 坪井翔/宮田莉朋(au TOM’S GR Supra)


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