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スーパーGT ニュース

投稿日: 2023.09.17 17:57
更新日: 2023.09.17 19:59

UPGARAGE NSXが最終周で大逆転優勝も失格。埼玉トヨペットGB GR Supraが勝者に【第6戦GT300決勝レポート】

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スーパーGT | UPGARAGE NSXが最終周で大逆転優勝も失格。埼玉トヨペットGB GR Supraが勝者に【第6戦GT300決勝レポート】

 9月17日、宮城県のスポーツランドSUGOで2023スーパーGT第6戦『SUGO GT 300km RACE』の決勝レースが開催され、GT300クラスは18号車UPGARAGE NSX GT3(小林崇志/小出峻)がトップチェッカーを受けたが、レース後の正式結果(19時30分)で失格となり、52号車埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰)が優勝を飾っている。

 夏の盛りを過ぎたものの、依然残暑が厳しいスポーツランドSUGO。唯一の東北大会となる今大会の予選では、96号車K-tunes RC F GT3の高木真一が最多記録に再び並ぶ14回目のポールポジションを獲得し、2番手にチームベストグリッドとなる20号車シェイドレーシング GR86 GT、3番手にこのSUGOを得意とする61号車SUBARU BRZ R&D SPORTが続いた。

 迎えた17日の決勝日も朝から曇り空となったサーキット。13時30分の決勝スタート直前には雨粒が落ち始める場面こそあったが、気温28度、路面温度33度、湿度83%のドライコンディションで300kmのレースが開始された。

 そのスタートは全車静かな出だしとなり、上位勢は予選順位どおりに1周目をクリア。そのなか、唯一ポジションを上げたのは6号車DOBOT Audi R8 LMSの片山義章となり、前戦覇者の18号車UPGARAGE NSX GT3をかわして5番手に浮上してくる。

 10周目には中段勢で3ポジションアップを果たしていた2号車muta Racing GR86 GTの堤優威がスローダウンからのガレージイン。さらに。12周目には1コーナーで5号車マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号と30号車apr GR86 GTが接触して5号車がスピンを喫する場面があり、静かなレースは徐々に荒れ模様へと転じていく。

 さらに上位勢では、96号車新田守男と20号車清水英志郎のトップ争い、61号車と52号車埼玉トヨペットGB GR Supra GT、6号車の3番手争いが白熱。接近戦を繰り広げているトップの2台のペースが鈍り、61号車以下もそこに追いついて5台による首位争いに発展。まずは6号車片山が52号車をオーバーテイクして先制攻撃を仕掛ける。

 勢いをみせる片山だったが、その周のバックストレートエンドでコースオフを喫し再び順位を下げる。その隙を付いたのは56号車の名取で、そのまま6号車と61号車を相手に三つ巴の3番手争いを展開。さらに前方では、20号車の若手ドライバー清水が96号車のベテラン新田を1コーナーでかわしてクラストップに立つ。

 23周目には、3番手走行の52号車がいち早くピットインを選択し、川合から吉田弘樹にドライバーを交代する。ピット作業では右リヤタイヤの装着に手間取ったものの、32.1秒でレースに復帰。翌周には、ポールスタートの96号車もルーティンピットを行い、37.9秒で高木真一がコースに出ていく。

 GT300はレース中のセーフティカー導入を警戒してか、その後も各マシンが続々とピットイン。28周目には上位を争う61号車、31周目には20号車と6号車もピット作業を完了する。そんななか、レース39周目にGT500クラスの100号車STANLEY NSX-GTがGT300クラスの車両と交錯し大クラッシュを喫してしまう。

 このアクシデントの影響でセーフティカー(SC)導入となり、ピットクローズ直前には56号車と18号車がピットに飛び込むも、直後に赤旗が提示され、レースは一時中断に。

 ドライバーの救出および車両回収、ガードレールの修復完了後、レースは15時20分にSC先導で再開。SCは44周目にコースを離れたことで、45周目からレーシングスピードでのバトルが再開された。

 再開後、4番手を走行する56号車に対して100号車への『危険なドライブ行為』でドライブスルーペナルティが科され、さらにその後『赤旗中の手順違反』で2度目のドライブスルーペナルティにより戦線離脱となってしまう。

 GT300は53周目に87号車Bamboo Airways ランボルギーニ GT3が最後のピットに入ったことで全車がピット作業を完了。これでトップはサクセスウエイト(SW)90kgの52号車となり、続く2番手にはSW100kgの18号車、そして20号車が3番手という展開に。一方でポールスタートの96号車はペースが上がらず、ポイント圏外まで後退を喫してしまう。

 68周目には11号車GAINER TANAX GT-R、10号車PONOS GAINER GT-R、4号車グッドスマイル 初音ミク AMG、65号車LEON PYRAMID AMGによる6番手争いがヒートアップ。一度は10号車大草りきが抜け出すも、その後4号車と65号車のメルセデスAMG GT3の2台が逆転する。

 一方で上位勢は赤旗中断後から落ち着いた展開で最終ラップに突入。52号車が今季初優勝を飾るべく最終コーナーを立ち上がった52号車だったが、吉田は登り坂でまさかのスローダウン。左右にマシンを振ってフィニッシュラインまで導く52号車の横を18号車がかすめ、最終周のホームストレートで小林/小出組のUPGARAGE NSX GT3が0.851秒差で52号車を逆転するという劇的な結末となった。

 しかし、レース後19時00分発表の正式結果で18号車が『最低地上高違反』で失格になり、勝利目前での逆転に泣いた52号車埼玉トヨペットGB GR Supra GTが繰り上がりで優勝を飾った。2位は20号車シェイドレーシング GR86 GT、3位は6号車DOBOT Audi R8 LMSという表彰台になっている。

2023スーパーGT第6戦SUGO 表彰台に上った吉田広樹/川合孝汰(埼玉トヨペットGB GR Supra GT)
2023スーパーGT第6戦SUGO 表彰台に上った吉田広樹/川合孝汰(埼玉トヨペットGB GR Supra GT)


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