多くのドライバーが、出席が義務付けられている国歌演奏セレモニーに遅刻、あるいは遅刻しそうになった今年の中国GP。実は優勝したメルセデスAMGも、一歩間違えば遅刻していても不思議ではない状況だった。
というのも、メルセデスAMGの2台がピットレーンを出たのはダニエル・リカルドとセルジオ・ペレスよりも遅く、10チーム中最後だったからだ。
路面コンディションが刻々と変わっていく状況で、メルセデスAMGの2台もペナルティを受けたリカルドとペレスと同様、インターミディエイトを履いた後にドライタイヤ(スーパーソフト)を履いてピットアウトし、最後にグリッドに着いた。つまり、リカルドとペレスよりも、ルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスは遅くグリッドに着いていたのである。
では、なぜリカルドとペレスは遅刻し、メルセデスAMGの2台は遅刻しなかったのか。それは偶然撮っていた写真を確認してわかった。
現在のF1ではレコノサンスラップを終えたドライバーは、グリッドの後方でエンジンのスイッチを切り、自走ではなく、メカニックに押してもらって自分のグリッドに着くことがレギュレーションで定められている。これは混雑するグリッド上で事故が起きないようにするための安全策だ。
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