通常、タイトル争いが佳境に突入すると、ドライバーは緊張感から会見での質問にナーバスになることが少なくない。日本GPでのルイス・ハミルトンがまさにそうだった。ところが、チームメートのニコ・ロズベルグはこれまでと少し様子が異なる。ナーバスになるどころか、非常にリラックスしているのである。
アメリカGP前日の木曜日にメルセデスAMGのホスピタリティハウスで開かれた定例の記者会見も、ロズベルグに対してイギリスメディアからしつこいくらいの嫌らしい質問が飛んだものの、その挑発に乗ることなく、終始笑顔でかわしていたのが印象的だった。
リラックスしているのは、ロズベルグだけではない。オースティンでは、ロズベルグ陣営全体が和やかなムードだった。例えば、木曜日の会見が終了すると、会見場にいたパーソナル広報を務めるギョルグ・ノルテが突然、こちらに話しかけてきた。
「京都へ行ったときの写真があるから送るよ」
なんでも、ロズベルグとノルテは、フィジオのダニエル・シュレッサーと3人でマレーシアGP後、鈴鹿へ行く前に、京都で2日間滞在。彼らは、昨年もシンガポールGP後に京都を訪れており、今年は金閣寺に行くのが目的だった。しかし、2日目に金閣寺へ訪問したとき、参拝時間から15分過ぎていたため、中に入ることはできなかったという。
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