6月24日、WRC世界ラリー選手権第7戦『サファリ・ラリー・ケニア』のデイ3が、ケニアのナイバシャを中心に行われ、トヨタGRヤリス・ラリー1で参戦しているTOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)のセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組が首位の座を守った。2番手もカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組で変わらず。
エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組は一度順位を落としたものの総合3番手に復帰。4番手にはTGR WRCチャレンジプログラムにより4台目のマシンをドライブする勝田貴元/アーロン・ジョンストン組がつけている。
第70回サファリ・ラリーの競技3日目は、サービスパークの北側にあるエレメンタイタ湖の周辺が戦いの舞台となった。前日に引き続き3本のグラベル(未舗装路)ステージを各2回走行するアイテナリー(走行予定表)が組まれたデイ3は、前夜に降った強い雨によりステージの一部は湿り、泥状になって非常に滑りやすくなっているセクションも見られた。また、この日最後ステージとなったSS13“スリーピング・ウォーリアー2”では一部の区間で大雨が降り、この影響で一部の路面は泥地と化した。
デイ2のオープニングステージで首位に立ったオジエは、デイ3でも好調を維持し、総合2番手で3日目の朝を迎えたロバンペラと激しい戦いを繰り広げることとなった。
オジエは、今朝のSS8のフィニッシュまで4kmの地点でタイヤがホイールのリムから外れた状態となるも、そのまま走行を続けベストタイムを記録。ロバンペラに対するリードを30.4秒に拡げてみせる。一方のロバンペラも負けてはおらず、続くSS9とSS10でが連続ベストを刻み、先輩オジエとのギャップを22.1秒とするが、午後の再走ステージではオジエがSS11でベストタイムを記録。さらに、SS12では勝田に次ぐセカンドベストタイムを記録した。
その結果、トップを争うふたりのタイム差は32秒にまで拡大する。しかし、大雨により非常に滑りやすいコンディションとなったデイ3最終のSS13では、ロバンペラが2番手タイムのエバンスに13.1秒、3番手タイムのオジエに15.3秒差をつけるベストタイムをマークした。一方のオジエはステージ終盤にタイヤの空気を失うトラブルに見舞われタイムロス。それでも首位を守った“8冠王者”だが、ロバンペラとの差は16.7秒まで縮まっている。