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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2024.03.14 12:05
更新日: 2024.03.14 11:33

GT3に広がるトルクセンサー導入の波。カスタマー主体のカテゴリーではさらなる価格高騰に懸念

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ル・マン/WEC | GT3に広がるトルクセンサー導入の波。カスタマー主体のカテゴリーではさらなる価格高騰に懸念

 一方、BMWでモータースポーツ・ディレクターを務めるアンドレアス・ルースは、すべてのGT3シリーズにセンサーを導入すべきだとは考えていないと、より明確な立場を示している。

「チーム側にも、メーカー側にも、余分なコストと労力がかかる。だから結局、WECやLMGT3ではその理由が分かるが、GT3では世界的に可能だとは思えない。私にとっては解決策ではない」

 ルースはさらにこう付け加えた。「これはGT3レースの新しいスタンダードにはなり得ない」

「それは不可能だし、我々はこんなことはできない。最終的に多くのカスタマーがレースから去ってしまう危険性があるからだ」

「GT3がファクトリー主導になりすぎないように注意しなければならない」

 WECのLMGT3クラスでシボレー・コルベットZ06 GT3.Rを走らせるTFスポーツのチーム代表、トム・フェリエは、同様にこのシステムの利点を称賛しながらも、「もっと安価な方法があればいいのだが」と私見を述べた。さらに彼は、レース中のセンサーの故障という別の懸念についても指摘している。

 ハイパーカーチームのTOYOTA GAZOO Racingは、2023年のポルティマオ6時間でこの問題に遭遇し、オレンジディスク旗を振られたためピットインを余儀なくされた。日本チームはドライブシャフトを交換する必要に見舞われ、チームは7周ものロスを喫することとなった。

 フェリエはSportscar365に対し「それは僕にとっては恐怖の方が大きい」と語った。

「ハイパーカーを見ると、彼らはファクトリー出資のチームであることを実感する。カスタマーレースとしてそれを始めると、ジェントルマンドライバーたちがそのドライブシャフト交換を行うこととなり、事実上レースを終わらせなければならない」

「もっといい方法があるのか、バックアップがあるのか、あるいはそうならないための何かがあるのか。私たちはその懸念を示した。それについてどのようなフィードバックがあるのか見てみよう」

GT3に広がるトルクセンサー導入の波。カスタマー主体のカテゴリーではさらなる価格高騰に懸念
ランボルギーニ・ウラカンGT3エボ2(アイアン・リンクス/手前)とレクサスRC F GT3(アコーディスAFPチーム/奥) 2024年WEC第1戦カタール1812km


この記事は国内独占契約により 提供の情報をもとに作成しています

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