一方、1号車ポルシェはタンディがスタートドライバーが担当し、2スティントにわたって2号車ポルシェと数秒差という僅差で走行する。
1号車ポルシェも2号車ポルシェと同様に2回目のピットイン時にドライバーを交代していくが、この際にタンディがピットレーンの速度違反を犯してしまい、代わったロッテラーがストップ・アンド・ゴーペナルティを受けてしまう。
3番手を走る8号車トヨタTS050ハイブリッドとのギャップが大きく広がっていたためポジションに変動はなかったが、首位を走る2号車ポルシェとの差は30秒前後に広がった。
レース中盤以降、2回のフルコース・イエロー中にピット作業を行なった1号車ポルシェはその後、ロッテラー、ジャニとつないでいき最終的に2号車と7.141秒差の2位でチェッカー。ポルシェの2台がワン・ツー・フィニッシュを飾った。
この結果、マニュファクチャラーズとドライバーズの両世界選手権タイトル3連覇を目指しているポルシェは第5戦が終了した時点で、マニュファクチャラーズポイントを198ポイントとし、ランキング2番手につけるトヨタとの差を56.5ポイントに広げた。
また、ドライバーズランキングでは、134ポイントでランキング首位に立つバンバー/ベルンハルト/ハートレー組が、8号車トヨタ(セバスチャン・ブエミ/アンソニー・デビッドソン/中嶋一貴)を41ポイントにリードしている。
アンドレアス・ザイドル代表はレース後「ここいるチーム、そしてバイザッハのワークショップの皆とワン・ツー・フィニッシュを祝福したいと思う」と語った。
「我々はニュルブルクリンクのレース後にバルセロナでハードなテストを行い、数週間にわたってクルマをさらに改善した。サーキットの温度変化のために今日は適切なタイミングで正しいタイヤを選択することが非常に重要になったが、ミシュランと一緒にそれを見事に成し遂げることができた」
「6名のドライバーにも感謝したい。速いペースと果敢なオーバーテイクが求められたにもかかわらず、2台の車はともに無傷で戻ってきた。今後も気持ちを緩めず明日からは次戦のオースティンに向けて準備を始める」
2位表彰台を獲得したロッテラーは「今日のレースはポルシェにとって輝かしい結果となった。セカンドドライバーとして担当したダブルスティントも好調だったよ」
「あいにく、ニック(・タンディ)がピットレーンを少し速く走りすぎて、ストップ・アンド・ゴーペナルティを受けてしまったが、それ以外はリズムに乗れていた」