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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2018.01.27 12:06

IMSAデイトナ:アキュラARX-05のデビューPPを逃すもカストロネベス「新しいチャレンジだ」

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ル・マン/WEC | IMSAデイトナ:アキュラARX-05のデビューPPを逃すもカストロネベス「新しいチャレンジだ」

2017年のIMSAウェザーテック・チャンピオンシップ最終戦プティ・ル・マン(ジョージア州ロード・アトランタ)に参戦したチーム・ペンスキー。2018年から同シリーズにホンダのアメリカでの高級ブランドであるアキュラの看板を背負ってフル参戦する彼らは、ギブソンV8エンジン搭載のオレカ07で10時間の耐久レースを戦った。

 アキュラがスポーツカーのトップ・カテゴリーにチャレンジするのは今回が初めてではない。ル・マンでのセカンド・カテゴリーであるLMP2がIMSAではトップに組み入れられている時代に、ARX-04bを走らせたことがある。このマシンが目指す成績を残す前にアキュラはシリーズから撤退したが、IMSAが2017年にデイトナ・プロトタイプ・インターナショナル(DPi)という新カテゴリーをスタートさせると、2018年シーズンに向けてARX-05の開発に乗り出した。

ペンスキーが誇るインディカーチャンピオンドライバーたちがデイトナ24時間に参戦

 コストコントロールを重要テーマに掲げるDPiは、 LMP2シャシーをベースに出場自動車メーカーが空力パッケージを開発して自社のエンジンを搭載し、それらにIMSAがホモロゲーションを与える方式。

 アキュラとペンスキーはオレカ07をベースに選んだ。キャディラックはダラーラ、ニッサンはリジェ、マツダはライリーと2018年シーズンにエントリーする4メーカーはそれぞれが異なるシャシーを採用している。

チーム・ペンスキーはオレカ07の実力と弱点を把握すべくプティ・ル・マンに出場した。いかにもペンスキーらしいアプローチと言える。

 2006年から3シーズンに渡ってポルシェRSスパイダーをLMP2クラスにエントリーさせた時も、ペンスキーは参戦前年の最終戦ラグナ・セカにすでにテストを始めていたポルシェで出場し、翌年からの戦いに備えた。

 今回のケースでは、アキュラによるエンジン及びエアロパッケージの開発が十分に進んでいなかったため、チームのトレーニングや学習を目標とした参戦が行われた。

 インディ500で他を寄せ付けない16勝を挙げ、スポーツカーでもストックカーでも数々の勝利とタイトルを掴んで来たアメリカレース史上で最も成功して来ているチームは、スポーツカーフィールドへの復帰に関しても準備に抜かりはなく、テスト参戦でありながら予選ではポールポジションを獲得し、レースでは表彰台に上る3位フィニッシュを飾ってチームの実力の高さを見せつけた。

 開幕戦が24時間の耐久イベントであることから、デイトナでは事前の合同テストが恒例となっている。ロアー・ビフォア・ザ・ロレックス24と銘打たれた3日間のテストは今年も行われ、アキュラ初のDPiマシンが、まだボディーペイントは施されていない状態ではあったが、ライバルたちの前に初めてその姿を現した。

エリオ・カストロネベス/グラハム・レイホール/リッキー・テイラー組が駆る7号車アキュラARX-05
エリオ・カストロネベス/グラハム・レイホール/リッキー・テイラー組が駆る7号車アキュラARX-05

 雪が降ってもおかしくないほど低温のコンディションとなったテストでは、キャディラック軍団がトップ4を独占した。最も準備を整えた状態でDPi初年度を迎えた彼らはデイトナ24時間、セブリング12時間の二大耐久イベントを制し、その勢いを保ってシリーズタイトル獲得へと邁進した。ライバル勢ではニッサンが2勝を挙げる奮闘ぶりで、そのうちの1勝は10時間耐久のプティ・ル・マンだった。

“ロアー”でのアキュラはキャディラック勢のすぐ後ろの5、6番手につけた。プティ・ル・マンの後にデイトナ、セブリング、ロード・アトランタ、そしてラグナ・セカで行った15日間にも及ぶテストを重ねた彼らは、テスト最終日に行われた予選で参戦2年目のニッサンとマツダより速いラップを記録して見せたのだ。

 この予選とは、IMSAが各エントラントに三味線を弾かせないよう、レースでの使用ピットとガレージという褒章を用意して開催したものだ。レースで少しでも優位に立てるよう、どのチームも全力でのタイムアタックを行った。

■いよいよデビューウイークエンドの戦いが始まる


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