6月9日、ル・マン市内のリパブリック広場にて、第87回ル・マン24時間レースに先駆け、公開車検初日が行なわれた。
2日間に渡って行なわれるル・マンの公開車検は、マシンや装備品のチェックだけにとどまらず、ドライバーのトークショーやおなじみの記念写真撮影なども合わせて行なわれることから、市街地中心の広場で開かれる“お祭り”の趣がある。
正午頃までは人気もまばらだったリパブリック広場だが、14時の車検開始には例年どおり多くの観客が集まり、“フレンチ・エンデュランス・クラシック”の幕開けにふさわしい華やかさを演出。ドライバーたちもサインや写真撮影を求める観客に和やかに応じるなど、柔らかな雰囲気のもとル・マンウイークがスタートした。
特別カラーで彩られたLM-GTEプロクラスのポルシェ4台がまずは観客の注目を集めたあと、早くも優勝候補であるTOYOTA GAZOO Racingの2台が登場。
テストデーをトップタイムで終え、その後ヨーロッパ内で小旅行に出てリフレッシュをしていたという8号車トヨタの中嶋一貴は「クルマは問題なく走っていますし、ドライバーもちょっとずつリズムを取り戻しながら、という感じです」とここまでの状況を語る。
今週水曜、木曜の予選日は雨絡みとなりそうな予報だが、「テストデーはすごく暑かったんですが、今週はまたコンディションも違うと思うので、その都度、タイヤ選択などもレースに合わせて調整が必要ですね」
「とにかく、相手どうこうよりは、自分たちのやるべきことに集中して、戦っていくことが大事になると思います」
一方、前戦スパでは「勝てたレースをトラブルで落としてしまった」という7号車トヨタの小林可夢偉もまた、「落ち着いて、失敗なく、24時間をやりきること。どんなコンディションになっても、焦らず、平常心でやりきったら、その先に優勝があると信じてます」と初優勝への期待を語った。