かつて日本でも活躍したポルシェ・ワークスドライバーのアンドレ・ロッテラーは、『ポルシェ963』で行われるドイツメーカーによるスポーツカープログラムの一環としてプロトタイプカーレースへの復帰を果たす一方、ABB FIAフォーミュラE世界選手権に関与し続けることを可能にする「さまざまなオプション」を検討していると語った。
アウディでル・マン24時間を3度制したロッテラーは現在、ポルシェからフォーミュラEに参戦している。40歳の彼は、2023年はチーム・ペンスキーとポルシェが共同で行う、ポルシェ963のファクトリーキャンペーンに選ばれたドライバーのひとりだ。
彼はLMDhプラットフォームに基づいたマシンをドライブすることで、レベリオンR13・ギブソン(レベリオン・レーシング)から出場した2018-19年のWEC世界耐久選手権以来、初めてスポーツカーレースのトップクラスに復帰することになる。
ポルシェは6月24日、ロッテラーを含む6名のファクトリーチーム・ドライバーを発表したが、WECハイパーカークラスとIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のGTPクラスに投入される各車のラインアップの割り当ては、いまだ確認していない。
ロッテラーは「(機会を)逃したくない」と語った耐久レースへの復帰をコミットした後も、何らかのかたちでポルシェのフォーミュラEチームに貢献したいと考えている。
「僕はスポーツカープログラムにコミットしているけど、一緒になってよかったと思える決定を下したとき、(フォーミュラE)チームを離れなければならなかったとか、そういうことではないんだ」とロッテラーは語った。
「彼らは僕に何がしたいか尋ねてきたから、それについてよく考えたんだ」
「ポルシェと一緒にスポーツカーレースをすること。それは僕がもともと求めていたことであり、逃したくないチャレンジだったんだ」
「それが僕の優先事項だけど、明らかにフォーミュラEでの経験がある以上、どんなかたちであれチームをサポートするためにレースに訪れるつもりだから、どちらにしても忙しくなりそうだ」
ロッテラーは2017年にフォーミュラEのグリッドに加わり、テチーターで2シーズンを過ごした後、2019-20年のメーカーデビューに向けてポルシェに移籍した。それと同時に、彼はキャリアの焦点をフル電動フォーミュラカーとストリート・サーキットをベースとするチャンピオンシップに置いた。