オートスポーツwebが提携するアメリカのスポーツカーレース・ニュースサイト『Sportscar365』が、年末企画として2020年の『レース・オブ・ザ・イヤー』を選出・発表している。
アメリカのみならず、ヨーロッパ、アジアなど全世界のスポーツプロトタイプ/GTカーによるレースを幅広く扱う同サイトは年末に際し、この他にも『ルーキー・オブ・ザ・イヤー』や『チーム・オブ・ザ・イヤー』などを独自に選出しているが、2020年の『レース・オブ・ザ・イヤー』では、スーパーGTの最終戦である富士スピードウェイでの第8戦についても言及されている。
以下、Sportscar365の当該記事から掲載する。
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■2020レース・オブ・ザ・イヤー:IMSA セブリング12時間レース
セブリング12時間レースは、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のカレンダーにおいて常にハイライトとなるレースであるが、2020年はシーズン最終戦という特別な位置付けのレースともなった。
セブリング戦は通常、3月中旬に行なわれるが、新型コロナウイルスの影響により、IMSAは第68回目となるこのイベントを、11月の開催へと変更した。
8カ月もの時間とシーズンフィナーレというステイタスは人々の期待を高めたが、レースはそれに違わぬ内容となった。
このレースでマツダはジョナサン・ボマリト/ハリー・ティンクネル/ライアン・ハンターレイのトリオにより勝利を飾ったことで、初めて北米でのメジャーな耐久レースでの栄誉を手にした。また、アキュラのDPiマシンを駆るリッキー・テイラーとエリオ・カストロネベスが年間タイトルを獲得することとなった。
マルチマチックが走らせるマツダRT24-Pは当初ワン・ツー態勢を築いていたが、トップをいく77号車が終盤にタイヤの問題を抱え、そこまでに多くのドラマを生み出していたタイトル決定戦における、最後の波乱となってしまった。
テイラー/カストロネベス/アレクサンダー・ロッシの7号車アキュラARX-05は、インタークーラーの不具合によって序盤に11周を失ったが、タイトルを争うアクション・エクスプレス・レーシングとウェイン・テイラー・レーシングがライバルとのクラッシュという形でトラブルに見舞われたことで、テイラーとカストロネベスのコンビがタイトルを得た。
GTLMクラスでは、ニック・タンディ/フレデリック・マコヴィッキ/アール・バンバーが、2020年限りでワークスエントリーから撤退するポルシェにワン・ツー・ビクトリーをもたらした。