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F1 ニュース

投稿日: 2017.01.12 12:47

特集:ホンダF1長谷川氏インタビュー前編「16年はロンさんと相当ケンカしました」

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F1 | 特集:ホンダF1長谷川氏インタビュー前編「16年はロンさんと相当ケンカしました」

長谷川:イギリスGPではトークンを使用したアップデートでエアボックスを投入しましたが、その件ではいろいろありました。新しいエアボックスはマクラーレンとの共同開発だったので、マクラーレン側もそれがどのような予定で実践に投入されるかを知っていました。詳しい時期は教えられませんが、そのことをロンさんが知ったとき、『なんで、そんなに時間がかかるんだ。もっと早く投入しろ!!』って、ロンさんに怒鳴られました。私は『投入するために確認しなければならないことがこれだけあるのだから、最短でもシルバーストンにしか入れられない』と説明したのですが、ロンさんは『冗談じゃない!!』と。しかし、ホンダは何ものんびり仕事をしていたわけではなく、シルバーストンに入れるという決断も、実際には予定よりも1戦早かった。さらに途中ではわれわれはもう1戦早いオーストリアGPで入れようと努力もしていました。しかしながら、いろいろな問題から、オーストリアGPには間に合わず、イギリスGPとなったわけです。何もしていなかったわけではない。それでも、ロンさんは『(新しいエアボックスは)次は入るのか?』って、レースごとにバンバン電話をかけてきましたけどね(笑)。

――それで、どのように対応したのですか。

長谷川:年間5基というレギュレーションを考慮すると、16年のPUは4レース分の信頼性が必要なので、それが確認されない限り実戦投入はしないのですが、そのときは1レースでも持てば入れるつもりでした(エアボックスは封印されていない部分のため、問題があれば1戦後にペナルティなしで交換が可能だった)。特に中国GPの後は、われわれも性能向上を少し早く実現しなければならなかったこともあり、1戦でもいいから投入しようという考えていた。でも、あのときは、その1戦ですら持たない可能性があった。それでは、レースにならない。われわれとしては、完走できる確信がないものをレースに入れるつもりはなかった。『レースをエンジンブローで終わらせることだけは絶対にしない』という約束で2016年は戦っていましたから。

――結局、デニスには理解してもらえたのですか。


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