2023スーパーフォーミュラ
富士スピードウェイ公式テスト
2023年6月23〜24日
●大湯都史樹選手
「次の富士で優勝も夢じゃないと思える」
●ジェム・ブリュックバシェ選手
「予選の一発とロングランの両方で、ドライビングとクルマともに数段向上を遂げることができた」
6月23日（金）〜24日（土）に、2023年全日本スーパーフォーミュラ選手権の、開幕前に鈴鹿サーキットで行われた第1回公式テストに続く今季2回目となる公式テストが富士スピードウェイで開催され、TGM Grand Prixも2台でエントリー、53号車、55号車ともに数多くのメニューをこなし、SF23への理解を深め、収穫の多い充実した2日間となりました。
◆53号車ドライバー 大湯都史樹選手のコメント
「今回のテストは、コンディション的には途中雨が降ったりすることもありましたが、基本的には2日間ドライでいけました。土曜日はショートランを中心にテストを組んだのですが、これまでは、いつも予選に尖がって特化していた傾向もあったため、オールマイティで走れるクルマ、というコンセプトで、順調にメニューをこなしました」
「2日目はショートランも行いましたが、基本的には決勝のペースを改善すべくロングランのメニューを中心にこなしました。いろいろとやっていくなかで、これまで、狙ったこととは違うことをやっていたというようなこと、これはダメなんだね、というようなことも確認でき、SF23のパッケージに対しても理解が深まりました」
「ロングに対していろいろとトライしたなかで、収穫がかなり多い2日間になりましたが、エラーした部分については『なぜなのか』というところを次のレースに向けて、データの解析、理解を進めて、次戦、この富士に最適なものを持ってこられるように頑張りたいです。悩むことが少ない、次の富士で優勝も夢じゃないと思える、次に期待ができる、非常に有意義な良いテストとなりました」
◆53号車エンジニア 上城直也のコメント
「初日、まずは今年の開幕富士の予選セットアップの振り返りから始まり、セッション1ではコースティングテストができるということでエアロ系のアイテムをいろいろと試して、ドライバーのフィーリング的にも良い、かなり良いものがみつかりました。また、メカニカル系のアイテムについても、セットアップのコンセプトをがらっとかえたものを試してみて、収穫がありました」
「セッション2でも引き続きメカニカル系テストでよいものがみつかり、また、エアロ系のテストでは、55号車が午前中にトライしたアイテムを53号車でも試しまして、それに対してもドライバーからはダウンフォースがとれるようになったというポジティブなコメントがあり、良いアイテムがみつかりました。これは、2台体制で参戦しているメリットです」
◆53号車テスト2日目担当エンジニア 堀雅敬のコメント
「テスト2日目は、ロングランのペース改善が最重要課題でした。セッション3では、セッション2で比較的良かったアイテムをいくつか投入して、走行開始しました。同時にエアロデバイスのテストも実施し、とりあえず、今の自分達のクルマとしては、このエアロが良いだろう、というところまでもってくることができました。セッション4は、ロングメインに実施しました。持込みセットについては少々バランスをはずしていて、あまりペースは良くなかったのですが、調整をかさね、最終的には他チームと比較しても遜色ないペースで走行することが可能となりました」
「次戦の富士に向けては、レースセットについては今回組み立てたベースがありますし、予選セットも今回のテストで確認できた良いところ、良くないところに加え、これまでの予選で調子が良かったセットがありますので、そこをうまくまとめあげれば、予選もレースも、期待できるのではないかと考えています」
◆55号車ドライバー ジェム・ブリュックバシェ選手のコメント
「富士公式テストは、とてもポジティブな2日間でした。クルマのパフォーマンスとドライビングの両方で、とてもたくさんのメニューをこなしました。僕自身もドライビングについて大幅に改善をはかれたと思いますし、経験という意味ではすべての1ラップ、1ラップが、重要な意味をもちました。僕たちは予選の一発とロングランの両方で、ドライビングとクルマともに数段向上を遂げることができたと思います。次戦の富士がとても楽しみです」
◆55号車エンジニア 岡島慎太郎のコメント
「開幕富士、ラウンド1、2でセットをいろいろと試していたので、そこから特にジェムが良いフィーリングで走れるものをベースに組み立ててきました。セッション1は比較的エアロのテストが中心で、大きくがらっと変えることはなかったのですが、そのなかでも、いくつか、エアロの効率が上がるアイテムをみつけられたので、けっこう今のところ、エアロについては得るものがたくさんありました」
「セッション1ではニュータイヤを履けなかったので、セッション2の方がパフォーマンスメインのセッションになったのですが、ジェムの習熟も進んでいて、クルマも今のところわりとバランスも整って、パフォーマンスを上げてこられていて、最後のニュータイヤでのフィーリングとしてはかなり良かったので、テストとしては順調に進みました。ただ、トップとの差を考えるとまだあるので、ドライビングもセットアップも、もう少しあげていきたいです」
「2日目は、初日の終わり方が良い方向だったので、それをベースに、午前中はエアロ系のアイテムをチェックしていって、良いものもみつかりました。前日より気温、路面温度、ともにあがっていたこともあり、それによってクルマのバランスやグリップレベルがかわってしまったので、そこの合わせ込みが若干難しかったことがあります」
「午後はロングラン中心で、途中までは良い方向にいって、最初にターゲットとしているところにしっかり合わせ込んでいったことでクルマのパフォーマンスが改善できたことがみえました。そこから先、まだ細かいところで、グリップレベル全体を上げるという点について詰められなかったので、次戦までにデータ解析して改善し、レースペースをアベレージで高いところにもっていきたいと考えています」
2023年全日本スーパーフォーミュラ選手権の次戦は、7月15〜16日の週末に、今季富士スピードウェイで開催される2回目の大会、第6戦となります。
