MotoGP ニュース

投稿日: 2016.03.18 10:33
更新日: 2016.03.18 10:49

2016MotoGP覆面座談会・レギュレーション変更で速いライダーが遅くなる!?


MotoGP | 2016MotoGP覆面座談会・レギュレーション変更で速いライダーが遅くなる!?

 都内の某居酒屋で、2輪レースの最高峰MotoGPの裏話を語る『MotoGP覆面座談会』を開催。座談会の出席者はMotoGPの情報に精通した関係者3名。発言者の身元を明かさないとした上で、今シーズンの展望や舞台裏などを内容濃い目で語った。

A氏:自身もサーキットで走るという2輪界のパイオニア
B氏:ひげがトレードマークのラテン系ジャーナリスト
C氏:恐れ知らずでズバッと切り込むベテラン編集員

◇ ◇ ◇ ◇
――さて2016年シーズンのMotoGPはタイヤがブリヂストンからミシュランに変わり、ECUが全車共通になるなど大きな変更がありますが、みなさんは2016年どんな変化があると思いますか。

A氏:身構えていたら、最初はマジメな話なのね(笑)。タイヤかECU。どちらの変化が大きいのか、なんともいえないですね。

C氏:たしかに、両方とも深く絡み合うからね。

B氏:タイヤの面で言うと、ブリヂストンの16.5インチのハイグリップタイヤ。特にフロントタイヤに依存した走りをしていたライダーは17インチのミシュランタイヤに変わることによって苦しくなるはずですよね。どちらかというとミシュランってフロントよりもリヤのグリップがいいので。

A氏:タイヤメーカーってミシュラン、ブリヂストン、ピレリだろうと、もともと持っている傾向というのがあって、それはMotoGPクラスだろうと変わらないんですよ。バイクメーカーにも同じことが言えて、ヤマハ、スズキも持っている傾向というのは変わらないんです。もともとベースで持っている技術なのかわからないんですけど、セパンやフィリップアイランドのテストを見ると、昔のミシュランとやっぱり変わらなかったというのが結果ですね。

B氏:そうですね。16.5インチのタイヤはとても特殊で、速いライダーがより速く走れるタイヤなんですよね。

C氏:16.5インチというサイズは一般的な量産車のサイズではないからね。市販のスーパースポーツの大半が前後とも17インチなんだよ。一般量産車には使用できないけど、サーキットを走るなら16.5インチは今のGPマシンに最適だと言われているね。

A氏:バイクって、真っ直ぐから右に曲がりたいときはハンドルを少し左に切る力を加えるとバイクが右に倒れて行くんです。逆操舵と言うんですけど。ハンドルを左にほんの少し切るとか、右のハンドルを少し押すような、それくらいの動作で直進の安定状態を崩すと右に傾いていくんです。自転車の荷台を手で押さえた状態で、ハンドルを左に切って、右に傾けていくとよくわかりますよ。それがバイクが傾いていく基本です。MotoGPで使用しているレーシングタイヤは、この動作をタイヤでできてしまうんですよ。

B氏:よくライダーの言葉でフロントを潰すとか、タイヤを潰すっていう表現がありますよね。フロントがつぶれることで、内向性が極端に高まって、オートバイが内側に倒れていくんですよ。

A氏:バイクが曲がる基本を知ってもらったうえで、いまのレーシングタイヤはどんどん進化しているんです。タイヤのケース剛性のバランスを傾けて、荷重がかかるとより潰れるようにすることで、さっき言った逆にハンドルを切ってバイクが傾けさせる状況をタイヤで作ることができるんです。

だけど、16.5インチのタイヤで速く走るためには、とても高度な技術が必要なんですよ。極端なことを言うと、16.5インチのタイヤは、逆操舵する動作もなくなるくらい、いきなりストレートからドンっとバイクが倒れこむんです。マルケスがリヤタイヤを曲がる方向とは逆に降りだしているじゃないですか。あれはバイクをスライドさせているわけではなく、降りだしたタイミングでバイクを傾けているんです。フロント部分で全荷重を支えて、ブレーキングとコーナリングをまとめてやってしまおうというのがいまのタイヤの発想なので。

C氏:そうだね。MotoGPを運営しているドルナスポーツとしては、そのことがわかったからタイヤを一般的なものにしようとしたわけだよ。特別なタイヤで、速いライダーだけがどんどん速くなるタイヤではなく、17インチにサイズを変えて、タイヤのおいしいところを使わなくてもバイクが曲がっていくようなタイヤにしようよってね。まあ、言い訳としては、量産タイヤ、一般のバイクが17インチだから、特殊タイヤを使うのはやめようと。この風潮は数年前からあって、SBKはレギュレーションで17インチになっているよね。そして今回、MotoGPが17インチに変わるので、16.5インチのタイヤを使っているレースは、FIM世界耐久選手権と日本のJSB1000クラスだけになるかな。タイヤメーカーとしてはサイズはどうでもいいんだよ。開発のノウハウを得ることが重要だからね。

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