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MotoGP ニュース

投稿日: 2021.08.10 08:00
更新日: 2021.08.10 14:07

【レースフォーカス】歓喜の初優勝を飾った新人マルティンがクアルタラロに見せた走り。その適応力とメンタルの強さ

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MotoGP | 【レースフォーカス】歓喜の初優勝を飾った新人マルティンがクアルタラロに見せた走り。その適応力とメンタルの強さ

 ミルは2位フィニッシュだったものの、レッドブルリンクでは一つの朗報があった。スズキがリヤの車高調整システム、つまりライド・ハイ・デバイスを持ち込んだのだ。2020年シーズンにはすべてのメーカーが投入したライド・ハイ・デバイスは、スタート時のみならず、レース中にも使用されるようになっていた。この部分で遅れをとっていたのはヤマハとスズキで、リヤ側のみのデバイスを持っていたヤマハはフロント側のデバイスを第6戦イタリアGPで投入。一方、スズキはフロント側のみで、唯一リヤ側にライド・ハイ・デバイスを持っていなかった。
 
 スズキはスティリアGPの土曜日から新たなリヤのライド・ハイ・デバイスを実装し、決勝レースでもミル、アレックス・リンス(チーム・スズキ・エクスター)の二人によって使用されたという。
 
「このデバイス(リヤの車高調整システム)が他と比べてアドバンテージになるというわけじゃない。ただライバルたちと同じ条件でスタートできるということなんだ。このデバイスを改善し続けないといけない。これはまだプロトタイプの第一段階で、改善の余地がある。詳細を詰めないといけない」とミルは新しいシステムについて述べている。

 ただ、その効果は確かなようで、以前よりも加速のよさが得られているということだ。「(高速サーキットの)オーストリアではライド・ハイ・デバイスはとても大事だ。デバイスがなかったら、今日のように強く走るのは難しかった」とも語った。
 
 チームメイトのリンスはレース中にフロントブレーキに問題を抱え、7位フィニッシュ。ただ、リヤのライド・ハイ・デバイスはレースでも使っていたと言い、「スズキはいい仕事をした。リヤのデバイスが必要だったんだ」と述べている。
 
 スズキのGSX-RRはトータルバランスに優れたマシンだが、一方で、予選のような一発の速さを出しづらいという課題を長らく抱えている。リヤのライド・ハイ・デバイスの投入は、その改善の一端となるのか……。そして、現在チャンピオンシップでランキング3番手につけるミルにとっても、シーズンを戦う上でのポイントとなるだろうか。

2021年MotoGP第10戦スティリアGP ジョアン・ミル(チーム・スズキ・エクスター)
2021年MotoGP第10戦スティリアGP ジョアン・ミル(チーム・スズキ・エクスター)

2021年MotoGP第10戦スティリアGP ジョアン・ミル(チーム・スズキ・エクスター)
2021年MotoGP第10戦スティリアGP ジョアン・ミル(チーム・スズキ・エクスター)

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