レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

MotoGP ニュース

投稿日: 2021.09.15 08:05
更新日: 2021.09.15 08:28

【レースフォーカス】クアルタラロ、リヤタイヤの問題で後退するもチャンピオンシップのために得た8位/MotoGP第13戦

レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る


MotoGP | 【レースフォーカス】クアルタラロ、リヤタイヤの問題で後退するもチャンピオンシップのために得た8位/MotoGP第13戦

 MotoGP第13戦アラゴンGPでは、チャンピオンシップリーダーであるファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)が表彰台を逃し、8位という結果に終わった。クアルタラロが後退した理由は何だったのか。
 
 そして、アラゴンGPからアプリリアライダーとしてレースに復帰したマーベリック・ビニャーレス(アプリリア・レーシング・チーム・グレシーニ)は、アプリリアの印象をどう感じていたのだろうか。
 

■クアルタラロの後退はリヤタイヤが原因

 予選では3番グリッドを獲得したクアルタラロ。しかし、決勝レースについては楽観視していなかった。予選後の会見では「表彰台争いができればいいのだけど、難しいだろうと思う。できるだけいい結果でフィニッシュできるように頑張りたい」と述べていた。

 その決勝レースではスタート直後からポジションを落とす。クアルタラロはスタートが常に素晴らしいというわけではないが、今季は後退しても次第にポジションを回復していくレースをしばしば見せていた。しかし、このレースでは1周目で7番手に後退すると、そのまま9番手争いに飲み込まれていった。上位を走るライダーや、土曜日のフリー走行4回目のクアルタラロ自身のラップタイムと比べても明らかに遅いペースだった。
 
 クアルタラロは中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)やエネア・バスティアニーニ(アビンティア・エスポンソラーマ)とポジション争いを展開し、最終的に8位でレースを終えている。

 後退した理由について、クアルタラロはレース後の取材の中で、リヤタイヤの問題だったことを明かした。なお、このレースではすべてのライダーがリヤにソフトタイヤを選択しており、ライダーによるコンパウンドの違いはなかった。
 
「(午前中の)ウオームアップ・セッションを終えた時点では、表彰台争いを期待していた。フィーリングがよかったんだ。でも、レースでは序盤からリヤタイヤが正常に機能しなかったんだ」

「今日は何かがおかしかった。何が起こったのかわからないんだ。よくチェックしないといけない。何かのせいにしたいわけではないんだ。ただ、1周目からレース終盤まで、変な感じだった。1周目からもうバイクを止められず、グリップもトラクションもなかった。15コーナーから1コーナーにかけて、僕は0.3から0.4秒をロスしていた。僕はコーナーでリカバリーしないといけないのに、オーバーテイクできないんだ」

 折しもこのアラゴンGPのレースウイーク中、9月11日には2021年シーズンのカレンダーが確定した。新型コロナウイルス感染症による状況を鑑み、延期されていたアルゼンチンGPが中止となり、全18戦のレース数が確定したのだ。つまり、このアラゴンGPを終えてチャンピオンシップは残り5戦ということになる。チャンピオンシップを戦う上で、終盤のポイントはさらに重要度を増していく。ただ、クアルタラロは今回の結果については悲観しておらず、むしろ想定の範囲内だと語る。

「(今回のレースがチャンピオンシップにとって)ひどいレースだったとは思わないよ。起こりうることだ。僕はザクセンリンク(第8戦ドイツGP)からシルバーストン(第11戦イギリスGP)まで、ポイント差を広げている。優勝争いをしていて8位、9位ならがっかりしてしまうところだけれど、今日は1ポイントでも多く獲得するために戦って得た8位だ」

 チャンピオンシップでは、今回のレースウイナーとなったフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)がランキング2番手に浮上したことも、あるいは幸いだったのかもしれない。その差は、残り5戦で53ポイントという状況だ。ともあれ、今季のクアルタラロの成績とともに、メンタル面の安定感を感じさせるコメントではないだろうか。チャンピオンシップ争いは佳境に入っていく。クアルタラロは残り5戦で、どのようなレース、チャンピオン獲得に向けた戦いを見せるのだろう。

■ビニャーレスが感じたアプリリアとヤマハの走らせ方の違い


関連のニュース