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投稿日: 2021.12.17 13:30
更新日: 2021.12.16 13:53

【ブログ】全日本ロード第7戦オートポリス(後編)伊藤真一監督が語るホンダ巻き返しの決意/“ヘンタイ”カメラマン現地情報

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Blog | 【ブログ】全日本ロード第7戦オートポリス(後編)伊藤真一監督が語るホンダ巻き返しの決意/“ヘンタイ”カメラマン現地情報

 レース界のマニアック“ヘンタイ”カメラマンこと鈴木紳平氏がお届けする全日本ロードレース選手権ブログ。今回は、9月18~19日に行われた2021年MFJ全日本ロードレース選手権の第7戦 スーパーバイクレース in 九州編 後編です。

* * * * * * *

ショーワさんの剛性が変化するサスペンションの話をもうちょっと詳しくお聞きします。
株式会社ショーワのご担当者様、よろしくお願いします。

このサスペンションはワールドスーパーバイクのカワサキ、FIM世界耐久選手権F.C.C. TSRホンダ・フランスでも投入されているシステムで特に名前などはつけられていません。解かりやすくいうとアウターチューブが鉛筆のような形状になっており、チューブ自体を90度づつ回転させる事によって剛性を変化させ2種類の剛性をライダーの好みによって選択できるようなるサスペンションになっています。なお剛性の変化量は非公開とさせて頂いています。

全日本では清成龍一選手、名越鉄平選手、濱原颯道選手、仕様違いで秋吉耕佑選手、亀井雄大選手に供給させて頂いています。

以前から全日本へ投入していたとの事ですが、アウターチューブをしならせ、尚且つそれを調整式にする。その発想に驚くばかりです。目印は鉛筆のような形状です。探してみてください。

では最後にホンダ勢を代表してAstemo Honda Dream SI Racingの伊藤真一監督にお話を伺います。

HONDA CBR1000RR-R二年目のシーズンでしたがいかがだったでしょうか。

ST1000クラスに関してはアステモ様の協力もあり解析などが進み仕上げることが出来シーズンに渡って安定した成績を獲得する事が出来ました。

JSB1000に関しては、正直勝つことが出来るのではないかと思い臨んだシーズンでしたが1年目に無かった問題が発生した事、投入したアップデートパーツが機能しなかった事などもあり、正直伸び悩んだかなと思っています。フリー走行や予選でのYAMAHA FACTORY RACING TEAMとのタイム差もここまで離されるとは予想していませんでした。ただ2年走らせて良いところ、そうでないところも解ってきましたので3年目に向けて今から開発をさらに進めていきたいと思います。

2022年シーズンに向けてHONDA CBR1000RR-Rをどのように進化させていきたいでしょうか。

HONDA CBR1000RR-Rはもともとバランスに非常に優れたバイクなのでST1000ではとてもいい状態で走れているのですが、それ以上の速さを求めると元々持っているバランスを崩しがちになります。ですのでもう一度原点に帰ってHONDA CBR1000RR-R本来の素性、バランスを生かしたバイク造り、またメーカーの方にもより一層の協力を仰ぎ色々とアップデータしニューマシンを造りたいと思っています。

我々の強みはアステモ様という会社がバックについているという事。ですからまずはキット車の電子制御のレベルをファクトリーマシンのそれへ近付けたい、そう考えています。それらが出来れば来シーズン、YAMAHA FACTORY RACING TEAMをキャッチアップ出来るのではないかと思います。

大前提として来シーズン、JSB1000においてはスプリント仕様で走る必要があるという事も考えています。やはり我々はYAMAHA FACTORY RACING TEAMに対して車両重量でもハンデを抱えている事は明らかですし、そうしなければ勝てないと思っています。

やはり我々のバイクはベースがキット車、さらにどちらかと言えばFIM世界耐久選手権を戦うような耐久向け仕様になっています。ですから使用するパーツに関しても堅牢性、交換し易さに比重が置かれておりその辺もスプリントレースを戦うにあたっては考えなければならない、そう思っています。

とにかく2022シーズンはバイクが大きく変わります。そしてJSB1000でYAMAHA FACTORY RACING TEAMを倒しHONDA CBR1000RR-Rの初勝利を成し遂げたい、そう考えています。お客さんもそれを期待していると思うのでね。

皆様いかがだったでしょうか。ヤマハからはファクトリーの矜持を、ホンダ勢からは来季の巻き返しの決意を聞くことが出来ました。そのなかで発せられたJSB1000 HONDA CBR1000RR-R スプリント仕様の開発。もうなりふり構わず初勝利を獲りにいく姿勢が伺えます。一方のヤマハは9月にYAMAHA YZF R1用のMotoGPマシン YZR-M1用サイドポッドの形状を基にYZF-R1/R1M用に最適な翼断面を作り込んだというドライカーボン製のサイドポッドを発表。2022シーズンのJSB1000 YZF-R1へ投入された場合さらなる戦闘力アップとなる事は間違いナシ。さらにその両者の間にスズキ・カワサキ勢も絡んで来年の全日本ロードは激戦になることは必至。

胸熱の開幕戦の舞台は‘ツインリンクもてぎ’。2022年4月2日を震えて待て!


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