9月2日、MotoGP第14戦サンマリノGPがイタリアのミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで行われ、MotoGPクラスはエネア・バスティアニーニ（グレシーニ・レーシングMotoGP）が初日を総合トップで終えた。中上貴晶（LCRホンダ・イデミツ）は総合16番手、代役参戦の渡辺一樹（チーム・スズキ・エクスター）は総合25番手だった。
今大会は、前戦オーストリアGPで転倒を喫し、右足首を骨折し靭帯を痛めたジョアン・ミル（チーム・スズキ・エクスター）が欠場となり、代役として渡辺一樹が参戦する。渡辺は2022年の鈴鹿8時間耐久ロードレースではヨシムラSERT Motulから参戦し、3位表彰台獲得に貢献している。
フリー走行1回目は気温22度、路面温度25度。天候が懸念されるこの週末だが、金曜日は雲があるもののほぼ晴れといっていい天候で、フリー走行1回目はドライコンディションで行われた。
セッション序盤はファビオ・クアルタラロ（モンスターエナジー・ヤマハMotoGP）がトップタイムをマーク。しばらくクアルタラロがトップを維持していたが、開始20分過ぎ、ドゥカティのテストライダーで今大会にワイルドカード参戦しているミケーレ・ピロ（Aruba.it レーシング）やマーベリック・ビニャーレス（アプリリア・レーシング）などがトップに立つも、終盤には再びクアルタラロが1番手タイムを記録した。
クアルタラロは最後のアタックラップでもタイムを更新。1分32秒313を記録して、トップでセッションを終えた。2番手はジャック・ミラー（ドゥカティ・レノボ・チーム）、3番手にはピロでドゥカティライダーが続き、一方、4番手はアレイシ・エスパルガロ（アプリリア・レーシング）、5番手はビニャーレスというアプリリアライダーが入った。フランセスコ・バニャイア（ドゥカティ・レノボ・チーム）は6番手。中上貴晶（LCRホンダ・イデミツ）は15番手だった。
代役参戦の渡辺一樹（チーム・スズキ・エクスター）は、1分37秒294がベストラップ。トップのクアルタラロのタイムの105％（1分36秒928）に届かずに終わった。
なお、フリー走行1回目後、このセッション中にバニャイアの走行ライン上のスロー走行が他のライダーを危険にさらしたとして、3グリッド降格のペナルティを受けている。
フリー走行2回目を迎えるころには晴れ間が多くなり、日差しも強くなった。このため気温、そして路面温度が上昇し、気温27度、路面温度43度でセッションが行われた。
序盤はクアルタラロ、その後アレイシ・エスパルガロ、ビニャーレスがトップタイムを記録する。一方、チャンピオンシップでクアルタラロとアレイシ・エスパルガロを追うバニャイアは開始12分に13コーナーで転倒を喫した。
トップのビニャーレスは残り20分を切ったところで、この日初めて1分32秒を切り、1分31秒882をマークする。しかし残り時間10分、クアルタラロがビニャーレスのタイムを0.004秒上回った。このクアルタラロのトップタイムをさらに上回ったのがエネア・バスティアニーニ（グレシーニ・レーシングMotoGP）。バスティアニーニは残り時間1分を切った終盤のアタックで1分31秒517を記録して、フリー走行2回目をトップで終えた。
2番手は序盤に転倒を喫したバニャイア、3番手にはジャック・ミラー（ドゥカティ・レノボ・チーム）、4番手にはこちらも序盤に転倒したヨハン・ザルコ（アルマ・プラマック・レーシング）が入った。トップから4番手までをドゥカティが占めたことになる。5番手がクアルタラロ、6番手はビニャーレス、7番手はアレイシ・エスパルガロだった。
中上は16番手。渡辺は最後に1分36秒019を記録し、25番手でサンマリノGPの初日を終えた。
