5月20日、2023年MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 第3戦スーパーバイクレース in SUGOのJSB1000クラス レース1が宮城県のスポーツランドSUGOで行われ、
岡本裕生（YAMAHA FACTORY RACING TEAM 2）が優勝を飾った。2位は中須賀克行（YAMAHA FACTORY RACING TEAM）、3位は水野涼（Astemo HondaDream SI Racing）となっている。
全日本ロードレース第3戦SUGOのJSB1000レース1は岡本裕生（YAMAHA FACTORY RACING TEAM 2）が優勝した。
雨は上がったものの、路面はハーフウエット状態。ウエット宣言下でスタートが切られた。ホールショットを奪ったのは星野知也（TONE RT SYNCEDGE4413 BMW）。中須賀克行（YAMAHA FACTORY RACING TEAM）、岡本と続く。馬の背で星野の両脇から中須賀、岡本がパスしていく。
オープニングラップを制した中須賀の背後にピタリとつけたのは岡本。2周目には順位を入れ替える激しいバトルが見られる。この間にセカンド集団から上がってきた水野涼（Astemo HondaDream SI Racing）が2台との差を詰め、そこに亀井雄大（YOSHIMURA SUZUKI RIDEWIN）が続く。
水野と岡本の2位争いが激化。中須賀はトップ独走状態に移行する。6周目に6番手を走行していた作本輝介（AstemoHondaDreamSIRacing）が転倒。7周終了時点で中須賀は2秒半のアドバンテージを築いて完全独走状態。後方では岡本と水野の2位争いが続く。亀井は、ここから完全に離されて単独4番手で周回。
レース折り返しの11周。岡本がファステストラップをたたき出しながら中須賀との差を詰め始める。後方では5番手を走行していた津田拓也（AutoRace Ube Racing Team）が転倒。
14周目終了時点で岡本は中須賀との差を1.1秒にまで詰めた。水野は完全に岡本に離されて単独3番手で周回。岡本は16周目には完全に中須賀の射程圏内に。
残り3周。1コーナーで岡本がトップ浮上。少しずつ中須賀を引き離しにかかる。
ラストラップ。雨粒が落ちてきたことを示すレッドクロス旗が振られる。しかし状況が変わることなく、岡本はそのままトップでチェッカー。岡本は中須賀を倒してJSB1000クラス初優勝を飾った。
■岡本裕生／YAMAHA FACTORY RACING TEAM 2（レース1：優勝）
「素直にうれしいです。序盤にミスしてしまったのですが、そこから落ち着いて自分のペースで挽回できたこともよかったです。冷静でいられました」
「今日はコンディションがよくなかったので、走行ラインを外すとスリッピーだろうなと思って、いつも以上に抜くのが難しかったです。しっかりと横に並べた時が勝負所だと思っていて、フルブレーキングで抜きました。中須賀さんの前に出てからは、自分が持っている力を全部出して走りました」
「今は落ち着いていますが、チェッカーを受けた瞬間は自分じゃないなってくらいに喜んでいましたね。でも涙は出なかったです（笑）」
■中須賀克行／YAMAHA FACTORY RACING TEAM（レース1：2位）
「岡本君が速かったです。今日は100パーセント出し切って負けました。彼が速いアベレージタイムで追い上げてきて、自分には力が残っていませんでした。でも持てる力は出し切って勝負することができました」
「あと1日（レース2が）あります。もう少し作戦を考えて、違う展開を作れればと思っています。今日は心の底からおめでとうという気持ちです。これからもいい刺激を与え合いながら、もっとレベルの高いレースになるように全力で戦いたいです」
■水野涼／Astemo HondaDream SI Racing（レース1：3位）
「全日本に戻ってきて最初の表彰台ということで、ほっとしている部分はあります。ただ、上位2台のヤマハとの差を痛感したレースでした。今日は今シーズン5レース目ですが、普通なら勝てない差があります。表彰台獲得で喜んでいるだけじゃなく、今季の残りのレースでは最後までヤマハのふたりと勝負できるように頑張りたいです」
「ここ4レースの表彰台には別のホンダ選手がいました。そこには僕がいるべきだって思っています。終わってみると悔しいが強いのかもしれません」
