2021年もファンにとって楽しみな一戦となりそうなスーパー耐久シリーズ2021 Powered by Hankookの第3戦『NAPAC 富士SUPER TEC 24時間レース』。24時間という長丁場のレースであり、毎年多くのチームが第5/第6ドライバーを起用するが、2021年も非常に豪華な“助っ人”が登場することになりそうだ。
富士SUPER TEC 24時間レースは例年、24時間レースということもあり多くのドライバーが通常参戦のドライバーに加えて起用される。もちろんチームによって起用の理由はさまざまで、若手育成という場合もあるが、より好結果を得るためにふだんSUPER GTで活躍しているようなトップドライバーを起用することも多い。2021年も、多くのドライバーが起用されそうで、4月28日に行われた公式テストでも多くのドライバーが参加したほか、5月12日に発表されたエントリーリストにも数多くのトップドライバーが名を連ねた。
まずST-Xクラスでは、DAISHIN GT3 GT-RからスーパーGT GT300クラスにも参戦する坂口夏月がエントリー。スポット参戦を予定しているTSK Audi R8 LMSでは宮田莉朋が参戦する。宮田はWTCR世界ツーリングカーカップでAudi Team Hitotsuyamaから参戦した実績があり、関係が深い。またTSK Audi R8 LMSには都筑善雄、都筑晶裕のふたりが乗り込んでいるが、彼らも長年トップクラスのジェントルマンドライバーとして活躍してきたふたりだ。また同じくスポット参戦では、CARGUY NSX GT3にはいまや世界中の耐久レースで活躍する木村武史がケイ・コッツォリーノ、道見ショーン真也とともに参戦する。
豪華な顔ぶれが予想されるのはST-Zも同様で、林テレンプSHADE RACING GR SUPRA GT4は山田真之亮を起用。アスラーダ Ver. SUPRAはスーパーフォーミュラ・ライツで速さをみせた神晴也を起用している。
スーパーフォーミュラ・ライツのファンにとっては驚きの陣容となりそうなのは、JMS RACING AMG GT4 with B-MAX。マスタークラス王座を狙う今田信宏、昨年王者のDRAGON、そして関口雄飛がレギュラーだが、これに加え高星明誠とSFLランキング首位の名取鉄平が乗り込むこととなった。
また、同じくスーパーフォーミュラ・ライツに参戦するジュリアーノ・アレジが、WAIMARAMA EBI Cayman GT4からレースに参加することが決まった。押しも押されぬGT500ドライバーの千代勝正、ポルシェジュニアドライバーの大草りき、そしてGT300三度の王者山野哲也と弟の山野直也という顔ぶれから、ジュリアーノが得られるものは多いはずだ。
ST-Zではまた、5ZIGEN AMG GT4から金丸ユウ、D’station Vantage GT4に中山友貴など楽しみな顔ぶれがテストに参加している。レース本番では、チームにとって強力な“武器”となりそうだ。
ST-1も楽しみな顔ぶれが多い。もともとシンティアム・アップルKTMには加藤寛規や高橋一穂が乗り込んでいるが、富士24時間では小林崇志や吉本大樹が加わる。またmuta Racing GR SUPRAも堤優威や阪口良平、堀田誠、そして阪口晴南ともともとの顔ぶれが豪華だ。スポット参戦予定のBMW M2 CS Racingには、木下隆之や大井貴之、砂子塾長といった大ベテランが乗り込む。
またST-Qクラスに参戦するORC ROOKIE Racingは、もともと顔ぶれが豪華ではあるが、GRスープラには大嶋和也が、そして初の水素エンジン車で注目されるカローラ・スポーツには石浦宏明、そして小林可夢偉が乗り込むことになった。そしてもちろん、カローラにはあのモリゾウが加わる。
参戦ラインアップ決定は最終エントリーリストを待たねばならないが、ふだんとは異なるマシンに乗り込むトップドライバーたちの姿をみられるのは富士SUPER TEC 24時間レースだけ。顔ぶれだけでも楽しみなレースと言えるだろう。5月12日時点でのエントリーリストはこちら。