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国内レース他 ニュース

投稿日: 2022.07.18 18:14
更新日: 2022.09.02 16:49

新生なったシリーズで谷口信輝が雨の予選、ドライの決勝をポール・トゥ・ウイン【GR86/BRZ Cup第1戦富士】

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国内レース他 | 新生なったシリーズで谷口信輝が雨の予選、ドライの決勝をポール・トゥ・ウイン【GR86/BRZ Cup第1戦富士】

  7月16~17日、新生TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cupが富士スピードウェイで開幕。39台がエントリーし、プロドライバーが多数参加するプロフェッショナルクラスでは、谷口信輝(KTMS GR86)がポール・トゥ・ウインを飾った。

 ナンバー付き車両によるレースとして9年間にわたり開催されてきた86/BRZ Raceだが、使用車両のフルモデルチェンジに合わせてレース名称をGR86/BRZ Cupに変更。プロフェッショナルクラスとクラブマンクラスの区分けは変わらないものの、プロフェッショナルクラスはサスペンションやダンパー、マフラーなどの主要部品が、指定/認定パーツ内であれば交換可能となった。

 また、ベース車両となるトヨタGR86とスバルBRZも、先代と異なり乗り味を変えるために足回りの仕様が異なっており、その差異がレースにどのような影響を与えるかについても注目が集まった。

 雨の予選でポールポジションを獲得したのは谷口信輝。2番手には昨年のチャンピオンの菅波冬悟(OTG TN滋賀 GR86)、3番手に伊東黎明(OTG DL GR86)と続き、ダンロップタイヤを装着した車両が上位を得ることとなった。近年、ウエット路面ではブリヂストン勢が強さを見せていたが、どうやらセッション中の雨量がダンロップタイヤにマッチしたようだ。

 前日と打って変わり、晴れ間の下で迎えた決勝。トップ3はそのままの順位で1コーナーに飛び込んでいったが、4番手争いには動きがあり、5番手スタートだった松井孝允(NETZ富山RacingGR86)がポジションアップに成功する。

 その後方の5番手争いは熾烈なものとなり、各コーナーで激しいポジション争いが展開。ダンロップコーナーでは数台による接触があり、1周目を終えると予選9番手の佐々木孝太(RECARO DL BRZ)5番手に浮上、6番手にも予選からひとつポジションを上げた冨林勇佑(エアバスターDL・GR86)が続いた。

2022年TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup第1戦富士 プロフェッショナルクラス スタートシーン
2022年TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup第1戦富士 プロフェッショナルクラス スタートシーン

 2周目以降、谷口、菅波、伊東の3台が1秒前後の僅差で続き、少し離されて松井。佐々木以下の5番手争いはさらに激しさを増し、徐々に上位の4台からは引き離されることとなった。

 序盤から中盤にかけて、上位3台による順位変動はなかったものの、2番手、菅波のマシンの仕上がりがよく、谷口は防戦一方に。ただし、そこは百戦錬磨の谷口。絶妙なライン取りで付け入る隙を与えず、菅波に決定的な仕事をさせなかった。続く伊東はつかず離れず上位2台の様子を伺う展開。4番手の松井はジリジリと離され、上位3台にアクシデントやトラブルがなければ表彰台を獲得することは難しい状況となっていった。

 5番手以下は、引き続き佐々木を先頭に激しくポジションが争われる。特にダンロップコーナー以降の第3セクターでは、毎週にわたってバトルが繰り広げられ、冨林、中山雄一(GR GarageつくばGR86)、服部尚貴(OTG DL GT86)、小暮卓史(RECARO DL BRZ)、元嶋佑弥(神奈川トヨタ☆DTEC GR86)らが順位を上下させた。

 レース終盤になってもトップ3台による戦況は変わらず。「後ろが菅波選手だったので、クリーンな戦いができた」と谷口が語るとおり、激しい争いが繰り広げられたが、2台は接触に至ることもなくそのままのポジションでフィニッシュ。新型車両の投入、交換可能な主要パーツの選定、予選日までの雨など、谷口は複数要素が絡み難しいレースとなった新生GR86/BRZ Cupの初戦を制した。

 3位は上位2台の首位争いに加わることができなかったものの、離されることもなく僅差で続いた伊東、4位も中盤以降はひとり旅となった松井が続き、GR86+ダンロップタイヤのパッケージングがトップ4を独占した。5位は、トップ10以内に唯一BRZを導いた佐々木、6位にはブリヂストンタイヤを使い、ファイナルラップでひとつポジションを上げた中山が入賞した。

2022年TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup第1戦富士 プロフェッショナルクラスを制した谷口信輝
2022年TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup第1戦富士 プロフェッショナルクラスを制した谷口信輝

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