3月1日、GTNET MOTOR SPORTSとMP Racingはそれぞれプレスリリースを発行し、2023年のスーパー耐久シリーズST-Xクラス参戦に向けてコラボレーションし、DAISHIN MPRacing GT-R GT3で参戦すると発表した。強力な2チームのコラボは今季のST-Xクラスのなかも有力な存在となりそうだ。
スーパー耐久ST-Xクラスのなかでも、強豪チームとしてタイトルや富士SUPER TEC 24時間レースでの優勝など、さまざまな栄冠を獲得してきたGTNET MOTOR SPORTS。2020年からはTEAM DAISHINとしての“復帰”を遂げ戦ってきたが、2023年、同じくニッサンGT-RニスモGT3で戦ってきたMP Racingとコラボレーションし参戦することになった。
このコラボの理由は、今季のスーパー耐久のAドライバー規定変更に理由があるという。TEAM DAISHIN代表でもある大八木信行がここ3年Aドライバーとして戦ってきたが、今季の規定でドライバーの最低乗車時間が延びる（3時間レース＝60分、5時間レース＝75分）ことになり、65歳の大八木にとっては夏場の体力の不安があったとTEAM DAISHINは説明した。
そこで浮上したのが、MP Racingとのコラボ。MP RacingのJOE SHINDOは50歳を過ぎてからレース活動を始めST-Xまで戦ってきたものの、昨シーズン途中で怪我の治療のために参戦を中断せざるを得ない状況になっていた。
しかしJOE SHINDOの治療の経過も良好で、完治はしていないもののテスト走行できるまで回復。ただ参加するだけなく、結果を残せるよう2チームのコラボが実現し、チーム一丸となって挑むことになった。
カーナンバーは、TEAM DAISHIN伝統の『81』とMP Racingのお馴染みの『9』を合わせ『819』に。車名はDAISHIN MPRacing GT-R GT3となった。大八木とJOE SHINDOのふたりのジェントルマンドライバーに加え、2022年もDAISHIN GT3 GT-Rをドライブした藤波清斗と青木孝行、坂口夏月という強力なラインアップで、GTNET MOTOR SPORTSとして2019年以来となるタイトルを目指していく。
「レースにはいろいろなカテゴリーがありますが、スーパー耐久はDAISHINとGTNETがカスタマーサポートを受け、ジェントルマンドライバーがメインのレースとして参戦し実績を積み上げて来ました。今季新たにコラボという形でのチーム体制としたのは、ジェントルマンにとって新たな試みになると考えています。このような体制も特殊なことではなく、当たり前のように行われていくべきだと思うので、これからの活動を楽しみにしています。皆さま、応援をよろしくお願い致します」と語るのは大八木。
またJOE SHINDOは「まずはじめに、今回のお話をいただいたこと大八木様には深く御礼申し上げます。昨年怪我からの休戦を余儀なくされ、レース活動においての自分を取り巻く環境というものを見つめ直すいい機会になりました。半年という期間の離脱は自分の経験や歳から考えると長期になります。そこからまたレースに戻ることに不安はありましたが、皆様に背中を押してもらいこうしてまた戻ることができました」と語った。
「まだ完治とまではいかないのでご迷惑をおかけするとは思いますが昨今の世界情勢の中でレースが出来ること、またそこに携わる全ての方々に感謝をしつつ、挑戦を諦めず勝利を手に入れて行きたいと思います」
また尾本直史監督も「今年は、コラボとして参戦できることを楽しみにしています。コラボして良かったという結果につながるようにチーム一丸となってレースに挑みたいと思いますので、ファンの皆さま、今年も応援をよろしくお願い致します」と意気込みを語った。
DAISHIN MPRacing GT-R GT3
2023年スーパー耐久シリーズ参戦体制
エントラント：GTNET MOTOR SPORTS
チーム代表：大八木信行／JOE SHINDO
チーム監督：尾本直史
Aドライバー：JOE SHINDO
Bドライバー：藤波清斗
Cドライバー：青木孝行
Dドライバー：大八木信行
Eドライバー：坂口夏月
車名：DAISHIN MPRacing GT-R GT3
ゼッケン：819
使用車両：ニッサンGT-RニスモGT3
タイヤ：ハンコック
車両メンテナンス：GTNET MOTOR SPORTS
