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国内レース他 ニュース

投稿日: 2023.06.27 13:34
更新日: 2023.06.27 13:36

SFライツ、1.6リッター3気筒ターボの次期エンジンのテスト走行を第3大会から開始へ

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国内レース他 | SFライツ、1.6リッター3気筒ターボの次期エンジンのテスト走行を第3大会から開始へ

 6月27日、全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権を運営する一般社団法人SFLアソシエーションは、6月29日に鈴鹿サーキットで走行がスタートする第3大会から、よりサステナブルでローコストなワンメイクエンジンを目指す、スーパーフォーミュラ・ライツ用新エンジンの国内走行テストを開始すると発表した。

 スーパーフォーミュラ・ライツは2019年まで開催されてきた全日本F3選手権の後継シリーズとして誕生したが、エンジンについてはマルチメイクが継続され、トムスTAZ31、スピースA41、スリーボンド東名TB14F3といったエンジンが使用されてきた。

 SFLアソシエーションでは、今後よりサステナブルでローコストなワンメイクエンジンを目指し、これまでスーパーフォーミュラ・ライツ用の新型エンジンを開発してきたという。この新エンジンが、6月20〜21日にイタリアのモデナでダラーラのスタッフとともにシェイクダウンが行われ、そのまま国内へ輸送。6月29〜30日に鈴鹿で行われる第3大会の専有走行から、国内での開発テストが行われることになった。

 これまでは旧F3時代から使用されてきた2リッター自然吸気直列4気筒エンジンが使用されてきたスーパーフォーミュラ・ライツだが、『TGE33』という形式名が与えられた新型エンジンは、トヨタGRヤリスに搭載されている1.6リッター直列3気筒ターボのG16E-GTSをベースに、トムスが開発を担当。現行エンジンを大きく上回る280PS(予定)を発揮する。

 新型エンジンに合わせて車両後部のボディワークも改良を受けており、サイドポンツーン部に排熱のスリットが設けられているほか、F3規定時代からおなじみだった砲弾型のインダクションポッドが姿を消しており、ドライバーの頭上のロールオーバーバーから空気を採り入れることになる。

 ひと足早くイタリアで新エンジンのシェイクダウンを担当したのは、今季のポイントリーダーである木村偉織(HFDP WITH B-MAX RACING)だったが、「まずは、大きなトラブルもなく無事に初走行を終えられたこと、ダラーラとトムスの方々に感謝いたします。現行のNAからターボになるということで、レスポンスの面など不安でしたが、終始違和感なく2日間ドライブできました」とファーストインプレッションを語っている。

「現行エンジンよりもパワーがあるので、今のSFLマシンの優れた空力をさらに限界まで引き出せるというか、空力とパワーのバランスが今以上に取れているという印象です。まだまだこれから熟成が進められると思いますが、マシンの動きが大きく損なわれるようなこともなく、今後が楽しみなパッケージになっていると思います」と木村。

 この新エンジン搭載車両は今後スーパーフォーミュラ・ライツ各大会の専有走行等でマイレージおよび熟成を重ねつつ、近い将来のシリーズ導入を目指していくという。

イタリアのモデナでシェイクダウンされたスーパーフォーミュラ・ライツ新エンジン『TGE33』
イタリアのモデナでシェイクダウンされたスーパーフォーミュラ・ライツ新エンジン『TGE33』
イタリアのモデナでシェイクダウンされたスーパーフォーミュラ・ライツ新エンジン搭載車両
イタリアのモデナでシェイクダウンされたスーパーフォーミュラ・ライツ新エンジン搭載車両


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