アウディは近年人気を博しているTCR向けのアウディRS3 LMSを計90台デリバリーしたと明かした。同マシンは世界各地で行われる14のシリーズに参戦するとのこと。
TCRは世界中で人気を博している新たなツーリングカー・カテゴリー。同シリーズではFIA-GT3などでおなじみのBoPシステムを採用しており、各マシンの性能を画一化し、激しいバトルを演出している。また、安価なコストも魅力のひとつだ。
そんな一大ムーブメントとなりつつあるTCRにアウディスポーツGmbHが送り込んだ新型マシンがRS3 LMS。同マシンは今年1月のドバイ24時間レースで本格的な実戦デビューを果たすと、このレースでクラス優勝を飾っており、パフォーマンスは折り紙付き。
TCRシリーズの頂点とも呼べるTCRインターナショナルでは、2015~16年チャンピオンのステファノ・コミニがチームを移籍すると同時にマシンもRS3 LMSにスイッチ。ゼッケン1をつけて戦うほか、アウディのお膝元であるTCRドイツでは41台のエントリー中、15台をRS3 LMSが占めるなど一大勢力を築いている。
また、日本ではスーパー耐久のST-Rクラスに参戦予定で、バースレーシングプロジェクト(BRP)とAudi Team DreamDriveが各1台ずつRS3 LMSを投入予定だ。
アウディスポーツのカスタマー・レーシング部門の代表を務めるクリス・ラインケは「ドイツ国内をはじめ、我々は世界中で計90台のアウディRS3 LMSをカスタマーのもとへデリバリーした」とコメント。「カスタマーの手に渡ったマシンすべてがベストな戦いを演じることを願っている」と続けた。