オーストラリアのみならず、オセアニア地域や南半球でも最大級の人気を誇るツーリングカー選手権、VASCヴァージン・オーストラリア・スーパーカーの第12戦“サンダウン500”が、9月14~16日にメルボルンのサンダウン国際モーターレースウェイで開催され、ポール・ダンブレルとペアを組んだ王者ジェイミー・ウインカップ(ホールデン・コモドアZB/RBRAレッドブル・レーシング・オーストラリア)が耐久カップ初戦を制す大きな勝利をマーク。RBRAを運営するトリプルエイト・レースエンジニアリングがワン・ツー・スリーを独占する結果となった。
シリーズ終盤戦に組み込まれる、レース距離500マイル以上のイベントをエンデューロ・カップに指定し、続くバサースト1000やゴールドコースト600と合わせて耐久3戦のカップ戦タイトルを設けているVASC。
今季もその初戦がサンダウン500で開幕し、各陣営は恒例となった”レトロ・リベリー”と呼ばれる施策に則り、往年のマシンカラーリングを現代風にアレンジした、懐かしの装いでレースに臨んだ。
通常のシリーズ戦ではマシン1台につき1名のドライバーで争われるVASCだが、このエンデューロ・カップにはペアリングを組むドライバーの登録が認められ、カップタイトルも2名1組のペアを対象に贈られる。
もちろん、通常シリーズ戦に有効な獲得ポイントとなるため、この助っ人の働きがチャンピオン争いにも重要な影響を与えることになるが、そのカップ戦指定ドライバーのみで争われた予選レース1では、早速王者ウインカップとコンビを組むダンブレルがポールポジションを獲得。
しかしレース中盤に雨とひょうに襲われたトラックは大混乱となり、ピットレーンでもクラッシュが発生する波乱の展開に。首位を快走していたダンブレルもこの騒乱に巻き込まれ、同じくRBRAの現ポイントリーダー、SVGことシェーン-ヴァン・ギズバーゲンのペアを務めるポルシェ・ワークスドライバー、アール・バンバー(ホールデン・コモドアZB)と”ダブルピット”の状況で作業待ちが発生し、結局ダンブレルが11位。バンバー16位という結果に。
その修羅場をくぐり抜け勝利を飾ったのは、ニッサン・モータースポーツでアンドレ・ハイムガートナーのパートナーを務めるアーレン・ラッセル(ニッサン・アルティマ)となり、2位にエレバス・モータースポーツのデビッド・レイノルズのコドライバー、ルーク・ヨールデン(ホールデン・コモドアZB)、3位にDJRチーム・ペンスキーでスコット・マクローリンとペアを組むアレクサンダー・プレマ(フォード・ファルコンFG-X)が入る結果となった。