【動画】シフトチェンジはいつ？ ドライバー視点でフォーミュラE新型マシンの走りをチェック

　ABBフォーミュラE選手権は12月15日に開幕する2018／19年シーズンに向けた公式プレシーズンテストをスペイン、バレンシア・サーキットで10月16日から開催しているが、これに参加するエンビジョン・ヴァージン・レーシングがドライバー目線のオンボード映像をYouTubeの公式チャンネルで公開している。

　2017／18年のシーズン4限りでグループPSAの高級車ブランド“DS”と袂を分かち、新たにエンビジョン・グループを迎えてシーズン5に臨むエンビジョン・ヴァージン・レーシング。サム・バードとロビン・フラインスという新コンビで新シーズンに挑む同チームは今季、アウディとシェフラーが共同開発したパワートレインを搭載する『アウディe-トロンFE05』を導入した。

　そんなチームは公式テスト初日の16日、YouTubeにフラインス車のオンボード映像を投稿。“Gen2”と呼ばれる新世代マシンの走りをいち早くファンに届けている。

　公開された動画はテレビ中継で用いられるロールフープ上の車載カメラで撮られたものではなく、ドライバーの目線に近いところから撮影されたもの。そのためGen2から装備されているドライバー頭部保護デバイス“ハロ”を下から見上げる視点となるほか、ドライバーのステアリングさばきをじっくりと見ることが可能だ。

　この時注目したいのがシフト操作だ。フォーミュラEのマシンは、近年の多くのレーシングマシンと同様にパドルシフトを使ってギヤの上げ下げを行うが、フラインスがコーナー進入時と脱出時、どのようにタイミングでギヤチェンジをしているかというと、実は一切していない。

　というのも『アウディe-トロンFE05』は全速度域を1速ギヤのみでカバーしており、シフトチェンジの必要がないのだ。これは電動モーターの特徴のひとつである低回転時から大トルクを発揮する性質を利用したもので、他のメーカー・マニファクチャラーもシーズンを重ねるごとに、当初5速だったギヤを減らす方向で開発を進めている。

　百聞は一見にしかず。シフトチェンジを行わない最新レーシングカーのドライビングをまずは動画で確認してみよう。