南米アルゼンチンの人気ツーリングカー選手権、スーパーTC2000(STC2000)の2019年シーズン第11戦がコルドバ郊外のリオ・クアルトで開催され、このレースウイークに2019年限りでのシリーズ撤退を表明したシトロエン・トタル・アルゼンティーナのマルセロ・チャロッキがクオリファイレース、日曜メインレースを完全制覇。最終戦を前にシトロエンC4ラウンジがシーズン初勝利を挙げた。
11月23~24日の週末を前に、突然のワークス活動終了をアナウンスしたシトロエン陣営は、その撤退理由を「シトロエンの新しいグローバルガイドラインに従って決めた」と説明。WRC世界ラリー選手権に続き、STC2000でのプログラムも終了することとなった。
2017年に地元アルゼンチンの強豪チームだったFDCとジョイントし、過去3シーズンを戦ってきたワークスC4ラウンジは、初年度に3勝をマーク。2018年も3勝を挙げ、ここまで通算6勝を記録しているものの、2019年はまだここまで勝利に見放される状況が続いてきた。
そんな状況で乗り込んできたリオ・クアルトの週末は、土曜にシリーズポイントの与えられない”クオリファイレース”を実施。その結果で日曜メインレースのグリッド順を決めるフォーマットが採用された。
ここで気を吐いたのは、シトロエン勢でシリーズ最上位の10位につけるファクンド・チャプルではなく、その僚友のチャロッキ。直前の予選でルノースポール・アルゼンティーナのファクンド・コンタ(ルノー・フルーエンスGT)と並び7番手タイムをマークすると、クオリファイレースではトップ8リバースグリッドが適用されたことで最前列からのスタートに。
その優位性を活かして11ラップのスプリントを戦い抜き、TOYOTA GAZOO Racing YPF INFINIAのマリアーノ・アルトゥナ(トヨタ・カローラSTC2000)、シボレーYPFチームの2016年王者アグスティン・カナピノ(シボレーYPFクルーズ)を抑えてトップチェッカーを受けた。
一方、選手権タイトルを争うルノーのリオネル・ペーニャ(ルノー・フルーエンスGT)は4位、トヨタのマティアス・ロッシ(トヨタ・カローラSTC2000)は10位となるも、ペーニャの背後にはシリーズ2連覇中のファクンド・アルドゥソ(ルノー・フルーエンスGT)と、同じくファクンド・コンタ(ルノー・フルーエンスGT)のルノー勢が続き、トヨタのロッシにとっては厳しいメインレースでの戦いが予想された。