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海外レース他 ニュース

投稿日: 2021.08.15 14:30
更新日: 2021.08.15 14:31

苦しんだパワーが掴んだ今季初勝利。ポイントリーダーのパロウは痛恨のリタイア/インディカー第12戦インディアナポリス

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海外レース他 | 苦しんだパワーが掴んだ今季初勝利。ポイントリーダーのパロウは痛恨のリタイア/インディカー第12戦インディアナポリス

 インディアナポリス・モータースピードウェイのロードコースで行われたNTTインディカー・シリーズ第12戦。14日に行われた決勝レースは、ウィル・パワー(チーム・ペンスキー)が通算40勝目となる今季初勝利を挙げた。

 佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は追い上げを見せ、10位でレースを終えている。

 今年2回目となるインディアナポリス・モータースピードウェイのロードコースでのレース。8月の開催とあって暑くなると思われていたが、意外にも涼しく快適と言えるほどのコンディションになった。週末を通じて最高気温が摂氏30度に届かなかった。

 そんな気候の下、予選でポールポジションを獲得したのはパト・オーワード(アロウ・マクラーレンSP)だった。しかし、決勝で彼がトップを守れたのは1回目のピットストップまでで、予選2番手だったウィル・パワー(チーム・ペンスキー)がピットアウト後に彼をパスし、その先はレースを完全に支配した。

インディカー・シリーズ第12戦/スタート
インディカー・シリーズ第12戦/スタート

 今シーズン初勝利をパワーはシーズン12戦目にして飾った。そして、彼は2021年シーズンにおける9人目のウイナーともなった。12戦で勝ったのが9人。そのうちの3人が2勝している

 パワーが最後に勝ったのは、昨シーズン終盤だった。10月にインディアナポリスのロードコースで行われたダブルヘッダー=ハーベストGPでのレース2だ。今シーズンに入ってからの彼は優勝のチャンスがほとんどなく、フラストレーションがピークに達していたのか、先週のナッシュビではチームメイトふたりと接触事故を起こす“迷惑ドライバー”となっていた。

 その彼が今日のレースでは実に安定した速さを見せ続け、終盤にリスタートが重なっても、その度に危なげなく後続を引き離し、勝利へと走り切った。パワーの通算勝利数は40になり、アル・アンサーを上回って歴代単独5位にランクした。

トップに立つと安定したレース展開を見せたパワー
トップに立つと安定したレース展開を見せたパワー

 2020年の1月にインディアナポリス・モーター・スピードウェイはロジャー・ペンスキーがオーナーになったが、それ以来、チーム・ペンスキーのドライバーによるIMSでの優勝は記録されずにきていた。ついにペンスキー・ドライバーによる初勝利は飾られた。そして、それはパワーの手によってなされた。

「近頃、勝利の意味が以前とは違って来ている。40歳代での優勝は本当に素晴らしいものと感ずる。自分の能力を疑わず、努力し続けることだ。レース中は気を抜かない。今日、私が勝てると安心したのは、最終ラップを迎えた時だった」

「不運に見舞われて勝利を失ったことは過去に何度もあるので、安心はできなかった。とても多くのパーツがインディカーにはあり、そのすべてがちゃんと機能し続けなければ勝利に到達することはできない。チームの全員が任せられた仕事を完璧にまっとうしなければならない」

「今日の自分たちにはそれらができていたと思う。ロジャー・ペンスキーにとって勝利はとても重要。特にインディアナポリスのコースでは。今日勝てて私は本当にハッピーだ」とパワーは語った。

 2位はロマン・グロージャン(デイル・コイン・レーシング・ウィズRWR)。5月のインディ・ロードコースでも彼は2位だった。優勝の壁はまだ厚い。そして3位はコルトン・ハータ(アンドレッティ・オートスポート)。

2度目の2位表彰台を獲得したロマン・グロージャン
2度目の2位表彰台を獲得したロマン・グロージャン

 ポイントリーダーのアレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング)はエンジントラブルでリタイア。今回はアクシデントがゼロだったため、彼の順位は27位となって、稼げたのは5ポイントだけ。それに対してオーワードは5位でゴールし、ランキングは2位に浮上した。

 ランキング2位につけていたスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)は17位。チャンピオン争いが混沌とするのを助長するような結果になった。

 それでもポイントトップはパロウのまま変わらない。ただ、2位になったオーワードとの差は21ポイント。3位のディクソンも、トップとのポイント差は34点しかない。

 ランキング4位のジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)は8位フィニッシュ。トップのパロウとの差は55点だ。

 佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は15番手スタートから10位でフィニッシュした。

 プラクティス、予選、ウォームアップと走り込むほどにマシンセッティングを向上させていき、決勝に用意したマシンが今週末のベストにすることができた彼は、レース終盤には8番手を走行していた。

 しかし、もうゴールまで2周というところでニューガーデンに追突されコースに戻ることはできたが、ニューガーデンとマーカス・エリクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)にパスさてしまった。これで琢磨のポイントスタンディングはトップ10圏外のランキング11位となった。

予選4番手のクリスチャン・ルンガーは12位でデビューレースを終える
予選4番手のクリスチャン・ルンガーは12位でデビューレースを終える


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