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海外レース他 ニュース

投稿日: 2023.10.07 11:25
更新日: 2023.10.07 21:56

新王者キスが“年間ポール完全制覇”で22勝に到達。今季最終ヒートで初優勝者も誕生/ETRC最終戦

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海外レース他 | 新王者キスが“年間ポール完全制覇”で22勝に到達。今季最終ヒートで初優勝者も誕生/ETRC最終戦

 年間全8戦中、前週開催の第7戦で2023年の雌雄が決したETRCヨーロピアン・トラック・レーシング・チャンピオンシップは、今季最終戦が9月30日~10月1日にスペインのハラマで開催された。すでに連覇で自身5度目のチャンピオン獲得を決めている王者ノルベルト・キス(レベス・レーシング/マン)が、土日双方で実施される予選の年間全セッションを制覇する偉業を達成。週末3勝を挙げ、今季勝利数を“22”まで伸ばす圧巻の強さを維持した。

 シリーズ中盤の8月末からタイトな連戦のスケジュールで進んできたFIA ETRCの終盤戦は、このスペイン戦でフィナーレの週末を迎えた。すでにタイトルを決めたキスが「年間予選の全セッションを手中に収めるか」にやはり注目が集まるなか、まず土曜最初の計時予選ではプロモーターズ・カップ登録のルイス・レクエンコ(同名チーム/イベコ)が奮闘。

 前戦よりチーム・ハーン・レーシングからトラックをレンタルしての参戦となったが、その当事者である選手権6冠の“帝王”ことヨッヘン・ハーン(チーム・ハーン・レーシング/イベコ)にわずか0.2秒差、地元戦で気合の入るアントニオ・アルバセテ(Tスポーツ・ベルナウ/マン)に0.02秒差の3番手を記録するなど、総合勢に劣らぬスピードを見せる。

 しかしスーパーポールに入ると状況は一転し、トップドライバーたちがさすがのポジションアップを披露するなかレクエンコは7番グリッドに後退。FP2でフロントを大破し、そこからのトラック再構築で5番手を獲得したサッシャ・レンツ(SLトラックスポーツ30/マン)や、4番手にハーンを従え3番手に飛び込んだカップ登録ジェイミー・アンダーソン(アンダーソン・レーシング/マン)、そして2番手アルバセテらを抑え切ったチャンピオンが、まずは第一関門をクリアしてみせた。

 迎えたレース1はスタート直後の3つのコーナーで、都合2回のインシデントが発生。再三の仕切り直しが入る荒れたスタートとなるなか、キスは先頭走者の優位性も活かして独走状態へ。2015年に自身が記録していた年間最多記録の“19”を更新する、シーズン20勝の大台に乗せる初戦となった。

 また、このヒートではカップ登録の選手権争いにも終止符が打たれ、今季は序盤戦から強さを見せてきたホセ・エドゥアルド・ロドリゲス(ロボコノーテ・レーシング・トラックチーム/マン)が、ライバルの10秒加算ペナルティにも助けられタイトルを獲得している。

2週連続開催のFIA ETRC終盤戦は、このスペイン・ハラマ戦でフィナーレの週末を迎えた
王者ノルベルト・キス(Révész Racing/MAN)が、すでにレース1から2015年に自身が記録していた年間最多記録の”19″を更新する、シーズン20勝目の大台に乗せる
レース2はPromoter’s Cup登録のルイス・レクエンコ(Luis Recuenco/IVECO)がカップ戦を制した

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