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スーパーGTニュース

投稿日: 2009.04.20 00:00
更新日: 2018.02.15 12:56

【ARTA Project】ARTA NSX、多重クラッシュに巻き込まれる不運 ARTA Garaiyaは5位で2戦連続の上位入賞


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ARTA Project プレスリリース
SUPER GT シリーズ第2戦鈴鹿
決勝

ARTA NSX、多重クラッシュに巻き込まれる不運
ARTA Garaiyaは5位で2戦連続の上位入賞

■GT500
 決勝日も鈴鹿は晴天。ARTA NSXは、朝のフリー走行で1分56秒644のタイムを記録し、このセッション8番手となった。初夏も通り越したかのような好天が続き、決勝を迎える頃には路面温度も36℃まで上昇する。
 13番グリッドからのスタートしたARTA NSXだったが、レース前半、ラルフ・ファーマンが素晴らしい追い上げを披露。7周目には10位、10周目には9位へと浮上し、さらに12周目に#18 NSXを、14周目には#17 NSXをパスして7位までポジションアップした。
 26周目にピットイン、今度は伊沢拓也がステアリングを握ってコースに復帰する。上位陣のピット作業が終了した段階でARTA NSXは6位にまで浮上。こうなったら5位を走る#100 NSXも攻略して、NSX勢の最上位を奪いたいところだ。
 ところがレース終盤に波乱が待っていた。46周目に#3GT-Rにパスされ7位となったARTA NSXは、48周目のシケイン進入での前方2車、#100NSXと#3GT-Rの接触(#100にペナルティ)に巻き込まれるかたちで、クラッシュしてしまう。レースはセーフティーカー導入となり、そのまま52周を終了してチェッカー。ARTA NSXは14位完走扱い(47周完了)となった。
 予選での出遅れを挽回して、6~7位でのポイントゲットが見えていただけに不運な結果となったが、この悔しさは2週間という短いインターバルでやってくる次戦富士で晴らすしかない。なお、現在のARTA NSXのドライバーズランキングは首位と14点差の6位だ。

●鈴木亜久里監督のコメント
「予選はあまり良くなかったけど、レースではラルフが頑張ってくれて、いいところまで追い上げることができた。伊沢も頑張っていたけれど、ああいう終わり方になるとは思わなかった。アンラッキーでした。ただ、マシン自体のポテンシャルはあると感じているので、また次、頑張ります」

●佐藤真治エンジニアのコメント
「予選を失敗したので、オーバーテイク重視でドラッグを減らす方向のセットアップで臨みました。前半で6位まで上がれたので、その成果はあったのかな、と思います。昨日使った新しい空力アイテムは、今回我々のクルマに関しては合わせ込みが不足していたので、今日は使いませんでした。09年マシンの方向性は見えてきているので、次戦以降も頑張ります」

●ラルフ・ファーマン選手のコメント
「昨日言った6位まで上がることができた。今日のマシンはフィーリングが良く、3~4位あたりを狙える手応えさえあった。ただ、ちょっとタイヤの内圧が高かったせいか、表面にブリスター(火ぶくれ)ができてしまった。それさえなければもう7周くらい、速いラップタイムを持続することができただろう。チャンピオンシップを考えると今回のノーポイントは痛い。次のレースで巻き返したいと思う」

●伊沢拓也選手のコメント
「(目の前で起きた事故なので)避けようとはしましたが、どうにもなりませんでした。リヤ2輪のみの交換で走っていたこともあって、マシンのバランス的にはちょっと苦しいところもありました。でも、なんとか前についていけていたので、(#3 GT-Rを)抜き返せる可能性もあったとは思いますけどね。残念です」

■GT300
 朝のフリー走行では、セッション前半に記録した2分07秒582がARTA Garaiyaのベストタイムとなった。一時はトップだったが、最終的にはクラス8位のタイムに落ち着いている。もちろん、このセッションでは順位を気にする必要はなく、大切なのは決勝への試走を着々と進めることである。
 迎えた決勝、予選4位の#2 紫電がピットスタートとなったため、6番グリッドのARTA Garaiyaは実質5番目のポジションからスタートを切ることに。レース序盤、新田守男は6位で周回を重ねた。11周目に#11 フェラーリF430をパスして5位に上昇、さらに4位の#46 フェアレディZを追いかけていく。 そして22周目にピットインして高木真一に交代。一方、#11 フェラーリは24周目にピットへ。フェラーリがコースに戻った時には、ARTA Garaiyaが先行、これで実質4番手に上がる。だが、ちょうど上位全車がピット作業を終えた30周目にフェラーリの再逆転を許し、5位に逆戻り。高木はさらなる逆転を狙って1~2秒差でフェラーリを追い続けたが、その後は順位が動くこともなく、ARTA Garaiyaは5位入賞で今季第2戦を終えた。
 開幕戦の2位と合わせて21ポイント獲得のARTA Garaiyaは、現在ドライバーズランキングで首位と5ポイント差の3位につけている。

●金曽裕人監督のコメント
「プログラムどおりにレースをした結果ですね。タイヤカスがホイールハウス内に溜まる問題はありましたが、きれいにレース運びすることができたと思います。あわよくば(さらに上を)、という狙いもありましたが、そんなに甘いものではありませんからね。次の富士も多くのファンのみなさんが応援に来てくれると思いますので、また頑張ります」

●新田守男選手のコメント
「前の#46 Zにおさえられていたので、予定より早めにピットインしました。(レギュレーションの影響等で)フロントのダウンフォースが減っているので、他車の後ろに接近して走っていると辛い状況ですね。抜くのはけっこう難しい。ただ、最後のセーフティーカーがなければ、真一が前のマシンを抜けた可能性はあったと思うので、ちょっと残念でしたね。今季の上位陣はダンゴ状態なので、そのなかにいてここまで2位&5位というのは、まったく問題ない結果だと思います」

●高木真一選手のコメント
「タイヤのカスがホイールハウス内に溜まる症状が出ていて、溜まったそれが落ちる時にマシンが姿勢を乱したりすることもありました。その影響もあって、ピット作業後に得た4位をキープできませんでしたね。なかなか直線で抜ける状況でもないので、今後は予選、あるいはピット作業を活かして、もっと前にいけるようにしていきたいと思います」
 


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