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F1ニュース

投稿日: 2009.03.29 00:00
更新日: 2018.02.15 12:36

オーストラリアGP日曜ドライバーズコメント:バトン「おとぎ話のような結末」


 2009年F1第1戦オーストラリアGPの決勝が終了し、ブラウンGPをデビュー戦1-2に導いたジェンソン・バトン、ルーベンス・バリチェロをはじめ、各ドライバーたちが、それぞれのレースについて語った。

2009年F1第1戦オーストラリアGP日曜日ドライバーズコメント

1 ルイス・ハミルトン(マクラーレン) 決勝3位(4位でフィニッシュ)
現実的に予想していたよりもずっと多くのポイントを取ることができた。1ポイントを狙っていたので、6ポイント取れるなんて大きな成果だよ。僕らはもちろん勝ち方を忘れてなどいない。戦略はパーフェクトで、チームは素晴らしい仕事をしてくれた。僕らのパッケージを考えれば、僕はマシンの速さを余すところなく完全に引き出したといえる。僕にとってこれまででベストレースのひとつであり、すべての力を出し切って走った。だから満足しているよ。それから、ジェンソンにはお祝いを言いたいと思う。彼は週末を通して素晴らしいドライビングを見せた。彼も彼のチームも、この成功に値するよ。

2 ヘイキ・コバライネン(マクラーレン) 決勝リタイア
僕のレースはあっという間に終わってしまった。ウエーバーが1コーナーで挙動を乱して、彼のフロントホイールが僕の左フロントにヒットしたんだ。あれはレーシングアクシデントだよ。残念だけど、ああいうことが起こることもある。

3 フェリペ・マッサ(フェラーリ) 決勝リタイア
今日はブラウンGP勢に太刀打ちできないと分かっていたけれど、それでもいいレースはできると思っていたんだ。すごくいいスタートをしたが、5、6周すると、ソフトタイヤに手こずり始めた。あまりにひどくてピットに早く入らなければならないほどだった。その後、かなりアグレッシブな戦略に切り替えた。でも結局それは後から考えると間違いだったんだ。ピットストップの後すぐにセーフティカーが出動したからだ。僕は3位だったけれど、リスタートの後、僕の後ろにいて燃料をたくさん積んでいるドライバーたちより最終的に前に出るためにプッシュできる時間が10周もなかった。2回目のストップで最後まで走れるだけの燃料を積んだが、その後すごくペースが遅くなり、結局はトラブルが出てリタイアせざるを得なくなった。ブラウン勢を除けば、僕らはコンペティティブだと思う。でもトップに立つためには完璧な仕事をする必要がある。ここでは、路面があまりグリップがなかったこともあって、タイヤをうまく機能させるのがとても難しかった。マレーシアに向けての解決法は何かって? 必死に努力するのみだよ。

4 キミ・ライコネン(フェラーリ) 決勝16位
ウォールに突っ込んでレースを終えたが、あれは僕のミスだ。残念だね。その後起こったことを考えれば、僕は2位でフィニッシュできたはずだから。僕らは貴重なポイントを失った。でもすぐにマレーシアで挽回を図るよ。このコースではパフォーマンスがはっきり分かるわけじゃないから、マレーシアで状況がもっと明確になるだろう。スタートでKERSはうまく働いたが、行き場があまりなかった。でも、アドバンテージがあると考えなければ、使いはしない。一番の問題はタイヤのマネージングだった。でも、全体的なパフォーマンスを向上させる必要もあるね。

5 ロバート・クビカ(BMWザウバー) 決勝15位
本当にがっかりだよ! このレースは僕が勝てたかもしれなかったのに。ジェンソン・バトンとセバスチャン・ベッテルのふたりはソフトタイヤで手こずっていたけど、僕はハード側のタイヤを履いていて、彼らよりずっとペースが速かった。セバスチャンは1コーナーでワイドになり、すぐにブレーキングした。その時には僕の方が前に出ていたのに、彼は僕に抜かれまいとしたんだ。そしたら彼にひどいアンダーステアが出て、僕に接触した。僕のフロントウイングはマシンの下に落ちてしまい、そのせいで5コーナーでクラッシュした。セバスチャンはちょっと楽観的だったと思う。あれが最後のコーナーならOKだったけれど、まだ3周も残っていて、彼がポジションを守りきれる可能性は現実的には皆無だったんだ。僕の方がずっと速かったんだからね。あの時点まで僕らはふたりとも素晴らしい週末を送っていたのに、ふたりとも手ぶらでメルボルンを去る羽目になった。本当に残念だよ! 僕のマシンはすごく好調で、特に第二スティントではベストラップを何度も出せた。でもこれがレースなんだよね。

6 ニック・ハイドフェルド(BMWザウバー) 決勝10位(11位でフィニッシュ)
今日のレースの結果には、僕は本当にがっかりしている。とてもいいスタートをきめて、すぐにいくつかポジションを上げた。戦略もうまくいきそうだった。その後、1コーナーへのブレーキングゾーンに差し掛かった時、隣に他のマシンは見えなかったから、安心していたんだ。ところが、コースの真ん中を走っていたら、突然大きな衝撃を感じた。タイヤとフロントウイングを換えるためにピットインしなければならなくなったが、マシンが受けたダメージは実際にはそれを大きく超えるもので、そのマシンでは走っていても全く見込みはなかった。それほど遅いマシンでも、KERSがあることでポジションを守ることぐらいはできたと思うけれど、それも大した役には立たなかった。11位や13位では順位はあまり関係ないからね。

7 フェルナンド・アロンソ(ルノー) 決勝5位(6位でフィニッシュ)
6位というのは最良の結果ではないけれど、ある意味、これに満足すべきだろうね。レースを厳しいポジションからスタートし、ターン1で芝に押し出され、後方に順位を落としたんだ。その後は大変だったよ。だから、ポイントが取れてすごく嬉しい。レース中にアクシデントがあったりセーフティカーが出たりしたので、なんとか6位でフィニッシュできた。ライバルたちのことを考えて全体的な結果を見ると、このリザルトには満足すべきだ。KERSでは大きなアドバンテージを感じることができなかった。効果に関してはちょっとがっかりした。それから、次のレースではもうちょっとタイヤへの取り組みを頑張る必要があるね。

8 ネルソン・ピケ(ルノー) 決勝リタイア
レース序盤で運よく順位を上げられて、すごく喜んでいたんだ。マシンは好調で、安定したドライビングができた。でもセーフティカーが出動した時、ブレーキにトラブルが出始めた。リスタートはうまくきめて、ニコ・ロズベルグをオーバーテイクしたけれど、ブレーキに触れた途端に壊れてしまった。スピンアウトしたけれど、グラベル上で止まったので、僕にもマシンにもダメージはなかった。レースではマシンは望んでいたほどコンペティティブではなかったけれど、それでもトップ8を走っていた。マレーシアサーキットはここより僕らに合っているはずなので、来週はいい結果が出せると確信しているよ。

9 ヤルノ・トゥルーリ(トヨタ) 決勝12位(3位でフィニッシュ)
3位でフィニッシュしたのに、その結果が調査の対象になるなんて、とても残念で言葉にならない。レース終盤、セーフティカーが出動した際、ルイス・ハミルトンが僕を抜き、すぐにスピードを落としてマシンをコース脇に寄せたんだ。だから彼に何かトラブルが発生したんだと思って、彼を抜いた。他にどうしようもなかった。それでも、チームには心から感謝したい。彼らは全力を尽くしてくれた。ピットレーンからのスタートにもかかわらず表彰台争いができたのは、彼らのおかげだ。

10 ティモ・グロック(トヨタ) 決勝4位(5位でフィニッシュ)
4位フィニッシュという結果は嬉しいけれど、当然、ヤルノのことを考えるととても残念だ。ピットレーンからスタートしたにもかかわらず、上位争いができたというのは、僕らのパフォーマンスが強力だという証拠だ。僕らのマシンの速さは本物だということだよ。僕にとってはいいレースだった。懸命に作業をしてそれを実現させてくれたチームに感謝したい。レースはすごくエキサイティングだった。でも、アロンソのルノーに引っかかってしまった。抜くのは難しかったんだ。マシンのフィーリングはよかったけれど、どうしてもオーバーテイクできなかった。でも前が空いている時には約1秒速く走れたから、パフォーマンスは確実にいいんだと思う。この週末の前に、冬の間のパフォーマンスから判断して僕らは強力だと思うと僕は言ったけど、それを実際のレースで証明できたのは嬉しいね。

11 セバスチャン・ブルデー(トロロッソ) 決勝8位(9位でフィニッシュ)
序盤はとても厳しい展開だった。わずか3周でオプションタイヤにグレイニングが出てきたんだ。何台にも抜かれたので、チームにピットに呼び戻された。第2スティントは悪くなかったよ。セーフティカーが出動した時、最後まで走れるだけの燃料を入れなければならないのは明らかだった。あと何回かセーフティカーが出ていれば助かったんだけどね。最後のスティントは36周の長さで、燃料が重くて、スティントの最初はマシンがトレーラーみたいに感じたよ。運よくクラッシュを避けられたけど、どきっとするような場面があった。シートベルトが緩んでしまって、なんとかマシンに自分を固定されておく術を見つけなければならなかったんだ。来週末のマレーシアでは僕らはもっと強力だと思うよ。

12 セバスチャン・ブエミ(トロロッソ) 決勝7位(8位でフィニッシュ)
デビューレースで初入賞なんて、すごくハッピーだよ。いろいろアクシデントがあったからちょっとラッキーだったのかもしれないけれど、それがなくても僕らは悪くなかったし、戦略もすごくうまくいっていたから、自分のレースにはすごく満足している。マッサに並んだ時に、リミッターボタンを押すというミスをしてしまった。彼がKERSを作動させた時、そのアドバンテージがはっきり分かったよ。初めてのレースで1ポイントを取ることでプレッシャーが減ったから、今日のレースには満足だ。ここに来るまでの間にこのマシンでそれほどテストをしていないことを考えれば、チームは信じられないほどの仕事をしてくれたと思う。本当に夢みたいだよ。金曜にはこんな結果が出せるなんて思ってもみなかった。僕らには素晴らしいポテンシャルがあるということが分かったね。

14 マーク・ウエーバー(レッドブル・レーシング) 決勝13位
ホームなのに残念なレースになってしまった。ダメージを負ったマシンで走るなんて、すごくがっかりだ。今日はファンのためにいい結果を出したかった。でも、次のレースから挽回していけるようベストを尽くすよ。ここでいい結果が出せれば素晴らしかったのにね。スタートはまあまあで、ターン1に差し掛かり、確実にコーナーをクリアしようとしていた。でもルーベンス(・バリチェロ)が僕のマシンのサイドに突っ込んできて、それでおしまいさ。ダウンフォースがほとんどなくなってしまった。ダメージは大きく、その後は誰とも争うことができなくなった。チームにとって辛い1日になったけれど、僕らは立ち直れる。1週間後にマレーシアがあってよかった。

15 セバスチャン・ベッテル(レッドブル・レーシング) 決勝14位
2番手という素晴らしいポジションにいたのに、残りあと2周というところでロバート(・クビカ)相手に愚かなレースをしてしまった。僕がターンインした時点では僕の方が前だった。でもコーナーでスピードを保てなくなったんだ。ロバートはハード側のタイヤを履いていて、彼の方がずっと速かった。接触した時、彼が前にいたけど、僕は行き場を失ってしまった。マシンを止められず、右を向いてしまい、タイヤがダメになってしまった。僕らはふたりともあれでレースを終えることになった。残念だよ。 僕は彼を前に出すべきだった? でもドライバーは常に戦いたいと思うものだ。たぶん、彼を行かせて3位でフィニッシュしよう、と考えるべきだったんだろう。でもこれも人生だ。僕はポジションを守ろうとした。コーナーの途中まではそれだけの理由があった。でもその後、グリップを失って接触を避けられなかった。チーム、そしてロバートには申し訳なく思う。僕のレースも彼のレースも終わらせるつもりなどなかった。チームは素晴らしい仕事をしてくれた。冬の間とても頑張ってやってきて、マシンは素晴らしいものになっていると思う。今日は速さはあったので、全体的には喜んでいいと思うよ。

16 ニコ・ロズベルグ(ウイリアムズ) 決勝6位(7位でフィニッシュ)
大変なレースだった。いくつもトラブルが発生したんだ。僕に関して言うと、1周目、ターン3でドアを開けてしまっていくつかポジションを落とした。その後、最初のピットストップで問題があった。1回目のセーフティカーの後のリスタートは、タイヤが冷えてしまい、とても厳しかった。全くグリップがなく、レース終盤にはタイヤを使い切ってしまい、どんどん性能が落ちていって、後ろのマシンに抜かれないようにするのは不可能だった。いろいろ考え合わせると、2ポイント取れたというのは上出来の結果だと思う。今日僕らより前でフィニッシュしたマシンのうち2、3台は僕らより遅かったと思う。選手権という面ではよかったんじゃないかな。新ルールのおかげで、今日はエキサイティングなレースになったよね。

17 中嶋一貴(ウイリアムズ) 決勝リタイア
17周目にかなり大きなアクシデントに見舞われた。ターン4でワイドになって、縁石にヒットし、そのせいでマシンが不安定になってリヤが滑った。高速クラッシュだったけれど、メディカルセンターで検査したところ、何も異常はなかった。というわけで僕は元気だよ。でももちろん、リタイアというこの結果は痛いね! レースはすごく楽しくて、ペースもよく、燃料的にもタイヤ的にもよかった。だから、いい点だけを心にとどめて、来週末のマレーシアに持ち込むようにしなければね。

20 エイドリアン・スーティル(フォース・インディア) 決勝9位(10位でフィニッシュ)
予想どおり、すごくエキサイティングなレースになったね! スタートはうまくきまったけれど、1コーナーで、僕が思うには、ウエーバーがスローダウンしたので僕の行き場がなくなった。フロントウイングがダメージを負い、ピットに戻らなければならなくなった。それからハイドフェルドのBMWの後ろで足止めを食った。僕の方が速かったけれど、どうしても抜けなかったんだ。最初のセーフティカー出動の後は、すべてが順調だった。中盤はソフトタイヤで短いスティントにするという戦略がうまくいった。リスタートでは何台か抜けたし、ハードタイヤでもすごく好調だった。最終的には10位でフィニッシュできた。僕らはこの結果を喜んでいいと思うよ。

21 ジャンカルロ・フィジケラ(フォース・インディア) 決勝11位(12位でフィニッシュ)
ピットストップでの自分のミスには本当にがっかりしている。去年はピットレーンの端だったので、混乱してしまったんだ。行き過ぎてしまい、ピットに戻してもらわなければならなくなった。いい結果を挙げられた可能性があっただけに、あのミスを本当に残念に思う。でも、今日のレースから僕らはいくつかいい材料を得ることができた。他のマシンとバトルをすることができたし、マシンはレースの間ずっと好調だった。今はマレーシアをとても楽しみにしている。

22 ジェンソン・バトン(ブラウンGP) 決勝1位
なんて素晴らしい日だろう! ブラウンGPでの僕らのキャリアにおいて最初のレースが、おとぎ話のような結末を迎えた。楽な勝利だったように見えたかもしれないが、今日は実際には全く楽などではなかった。それでも僕らはフィニッシュすることができた。それが一番大事なことだ。この勝利は、僕のものであり、僕の家族のものであり、そして僕のチームのものだ。この数カ月、この先忘れられないほど辛い日々を送った。強さを保ち、信じる心を失わなかったみんなに心から感謝の言葉を贈りたい。今週末、僕らはあらゆることを達成した。過去数カ月にハードワークを行ってきた僕らは、これを手に入れる権利がある。そして、僕自身もチームも、今後もっともっとパフォーマンスを向上させることができる。それがすごくエキサイティングだよね。マレーシアに行くのが待ちきれないよ。

23 ルーベンス・バリチェロ(ブラウンGP) 決勝2位
僕にとってはいろいろなことがあった午後だったよね。レースの間、さまざまな感情を味わった。正直言って、2位という結果が出せてすごく嬉しいよ。スタートはかなり厳しかったね。アンチストールが作動したせいで、いくつかポジションを落としてしまったんだ。その後、1コーナーへの進入で誰かに激しく追突されて、これで僕のレースは終わったと思ったよ。でもありがたいことにマシンは走り続けてくれた。戦って4位まで順位を上げ、ベッテルとクビカのアクシデントでさらにポジションを上げることができた。絶対諦めるなっていうことの見本だね! 今日素晴らしい勝利を挙げたジェンソンにおめでとうを言いたい。それから、僕らにこんなに素晴らしいマシンを用意してくれたチームに、心から感謝するよ。僕らにとって、エキサイティングな旅の始まりだね。


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