ハンター-レイ、ジュンケイラのマシンでインディ500決勝へ

　29日に決勝レースを迎えるIZODインディカー・シリーズ第5戦インディ500。22日のバンプ・デーで、予選落ちとなったアンドレッティ・オートスポーツのライアン・ハンター-レイだが、A.Jフォイト・レーシングのブルーノ・ジュンケイラのマシンを駆りインディ500決勝レースに出場するようだ。

　予選で不調だったアンドレッティ・オートスポーツ。インディ500のみ参戦のジョン・アンドレッティの17番手がチームトップで、レギュラードライバーの4人はバンプ・デーに挑みチームメイト同士でバンプアウトし合う格好に。その結果、ダニカ・パトリック、マルコ・アンドレッティは予選を通過するものの、ハンター-レイ、マイク・コンウェイは予選落ちとなってしまった。

　インディ500のルールでは、マシンを決勝進出を決めた後でもドライバーを変更することが可能で、スポンサーに対しても申し訳が立たないとオーナーのマイケル・アンドレッティは、A.J・フォイトにハンター-レイをA.J.フォイト・エンタープライズから出場できないか打診。

「彼らに背を向けることはできない。我々は何年も競争相手だが、レース以前に困っている人々がいるなら、お互いに助け合わなければならない。ブルーノにとっては厳しい取引だが、彼はこの状況をわかっているだろう」と2009年に負傷したビットール・メイラの代わりにハンター-レイを起用したフォイトはその申し出を受けるようだ。

　ジュンケイラの41号車に、DHLやサン・ドロップといったスポンサーを付けインディ500の決勝レースに挑むことになるハンター-レイは、「この数日間、信じられないくらいの感情があったよ。これがインディ500の歴史の中で初めてではないことを知っているが、ブルーノに対して申し訳ないし、彼の努力に感謝したい。そして彼が理解してくれることを願っているよ」と語る。

　ジュンケイラは、コンクエスト・レーシングで参戦した2009年にもアレックス・タグリアーニに決勝レースを譲っており、今回が2度目。「AJ、ラリー・フォイト、それとチームに今年インディ500をドライブできる機会を与えてくれて感謝しなければならないよ。マイアミで自転車に乗って過ごしていただろうからね。以前からAJを尊敬していたが、一緒に働いた後はそれ以上に尊敬しているよ。多くの知識があり、彼からたくさん学ぶことができた。彼とビットールと仕事できてとても素晴らしい時間だったよ。今月、私の仕事がチームを手助けできたことを願っているし、チームが素晴らしいレースになることを願っている」とコメントしている。