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ラリー/WRCニュース

投稿日: 2015.02.02 00:00
更新日: 2018.02.17 05:44

豊田社長の言葉から読み解く、トヨタWRC復帰


 30日、お台場のMEGA WEBで開催されたトヨタの2015年モータースポーツ活動計画発表会で、トヨタ自動車豊田章男社長の口から、2017年からのWRC世界ラリー選手権復帰が華々しく発表された。豊田社長の言葉から、今なぜWRCなのか、そして今後WRC参戦を通じてどうしていきたいのかが見え隠れしている。

■社長自らが噂の火付け役
 1999年のWRC活動終了以来、ひさびさにラリーの世界最高峰に復帰することになるトヨタ。近年盛んにWRC参戦の噂が世界中で囁かれてきたが、ついにその噂が現実のものとなった。その“噂”の火種となっていたのが、誰あろうこの日満面の笑みでラリー復帰を宣言した豊田社長だ。

 トヨタ自動車創業者豊田喜一郎氏を祖父にもつ豊田社長は、もともとモータースポーツ好きとして知られ、トヨタの開発ドライバーの“トップガン”であった故成瀬弘さんを師と仰ぎ、世界でも最も過酷といわれるニュルブルクリンク24時間にも多数参戦してきた。

 サーキット走行も多数こなすが、近年特に関心を示していたのがラリーだった。世界的企業のトップながら、いちドライバー“モリゾウ”を名乗りJ SPORTSのWRC中継に出演したり、自ら国内で86を駆りラリーに出場したり。昨年は突如としてWRCフィンランドを訪れ、元WRC王者のトミ・マキネンが製作した86のラリーカーを試乗。また、WRCのステージをマキネンとともに走行した。

 社長自らがWRCの現場を訪れ、レーシングスーツを着込み走る……。これで噂が立たない訳はなかった。並行して、かつてトヨタのWRC活動を担ったドイツのトヨタ・モータースポーツGmbH(TMG)が、この日お披露目されたヤリスWRCの開発テストを進めており、トヨタのWRC発表は“時間の問題”と言われていたのだ。